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外科・消化器外科乳がんについて
乳がんについて外科豆知識
「乳癌診療ガイドライン」に基づいた診療を行っています。患者さんの病状に合わせて、乳房温存手術を積極的に行い、手術中のセンチネルリンパ節生検によって、リンパ節郭清を省略しています。術前・術後の薬物療法も当科で担当しています。放射線療法は市立総合医療センターや近隣の病院と連携して行っています。また、女性専用外来では女性医師による乳腺外来も行っていますので、乳房に少しでも不安があれば気軽に相談してください。
乳房の構造
乳房は乳腺と皮下脂肪で構成され、乳腺は乳汁をつくる「小葉」と、乳汁を運ぶ「乳管」からなり、15~20本の乳管が乳頭に開口しています。
乳がんとは
乳がんの多くは乳管の細胞から発生し「乳管がん」と呼ばれます。小葉から発生したものは「小葉がん」と呼びます。乳管や小葉内にとどまっているものを「非浸潤がん」、乳管や小葉外に広がるのを「浸潤がん」と分類されます。浸潤がんは転移する可能性があります。
疫学
女性のがんの第1位で、日本人女性の14人に1人の確率で発症します。40歳代~50歳代にピークがありますが、20歳代でも閉経後でも乳がんになる可能性はあります。
乳がんになりやすい体質
乳がんの家族歴、初潮が早い、閉経が遅い、妊娠未経験、初産年齢が遅い、経口避妊薬、肥満、喫煙などは、乳癌のリスク因子です。
乳がんと転移
乳がんの転移には、
- リンパ行性転移:がん細胞がリンパ管内に入って、腋のリンパ節に転移する
- 血行性転移:がんが血管内に入って、肺、肝臓、骨などに転移する
があります。
乳がんの症状
乳がんの症状には、
- 乳房のしこり:硬くて凸凹しているのが特徴です
- 皮膚の変化:ひきつれ、発赤、陥凹を伴うことがあります
- 乳頭異常分泌:血液が混じった分泌液が出ることがあります
- 腋のリンパ節腫大:乳がんがリンパ節に転移すると触れます
などがあります。
検査
乳がんの検査には、
- 視診・触診
- マンモグラフィー:乳房を挟んで撮るX線検査です。乳腺が発達した若い方は写り難いことがあります。
- 乳腺超音波検査:乳腺に超音波を当てて反射の状態を画像にする検査です。
- 細胞診・組織診:病変の一部を針で採取して、顕微鏡検査で確定診断します
- CT、MRI、骨シンチ、PET:病変の広がりや転移について調べます
があります。
乳がんの治療は、症状に合わせて下記治療を組み合わせて行います。
治療:病状に合わせて下記を組み合わせて治療します
乳がんの治療は、症状に合わせて下記治療を組み合わせて行います。
- 手術
① 乳房温存手術:乳頭を残して乳腺の一部分を切除します
② 乳房切除術:大きな病変や、多発している場合は乳房をすべて切除します
③ 腋窩リンパ節郭清:転移している腋のリンパ節を取ります
④ センチネルリンパ節生検:手術中にリンパ節転移の有無を調べて、転移がなければリンパ節郭清を省略します
⑤ 乳房再建術:乳房切除後に自身の組織や人工物で乳房を作ること
- 放射線治療:乳房温存手術後の残存乳腺や転移病変に放射線を照射します
- 薬物治療
① ホルモン療法:ホルモン感受性の乳がんに対して行います
② 抗がん剤治療:手術前に行う場合、手術後の再発予防で行う場合、再発後に行う場合があります
検診のすすめ
乳がんの患者数、死亡数は年々増加しています。乳がんで命を落とさないためには「早期発見」が大切です。
- 自己検診:唯一自分で発見できるがんです。月一回チェックしてください
- 乳がん検診:40歳以上の女性には2年毎のマンモグラフィー検診が推奨されています。乳腺の発達した若い方には超音波検査も勧められます。