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十三市民病院 病院指標令和6年度病院情報の公表

 

医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省)

はじめに 

当院は、全国初の新型コロナウイルス感染症の専門病院として、令和2年5月1日から、令和5年5月8日付で新型コロナウイルス感染症が感染症法上の位置づけが2類から5類へ移行するまでは、一般診療に大幅な制限を設け、COVID-19の軽症・中等症患者の入院診療を行ってまいりました。
5類へ移行後、当院の医療機能は回復傾向にはあるものの、大幅な制限を3年以上設けていた影響は大きく、新型コロナウイルス感染症流行前の令和元年度の水準には程遠い状況です。
以上を踏まえまして、今回の集計期間についても、症例数が10症例未満(「-」表示)の標記が多くなっておりますこと、ご理解頂きますようお願い申し上げます。 

指標の定義

(1)対象患者
 ●「病院指標」については、令和6年6月1日~令和7年5月31日に退院された患者さまを対象としています。
 ●「医療の質指標」については、以下の通りです。
    ⁻ 「血液培養2セット実施率」は、令和6年6月1日~令和7年月31日に当院で診療を受けた入院・外来患者さまを対象としています。
    ⁻ 「リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率」および「広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率」は、令和6年6月1日~令和7年5月31日に退院された患者さまを対象としています。
    ⁻ その他の指標は、令和6年6月1日以降に入院し、かつ令和6年6月1日~令和7年5月31日に退院された患者さまを対象としています。

(2)除外する患者  
 ●自動車賠償責任保険や労災保険、自費等の患者さま
 ●入院後、24時間以内に死亡した患者さま、又は生後1週間以内に死亡した新生児の患者さま
 ●臓器移植の患者さま
 ●歯科治療のため入院された患者さま
 ●結核病棟のみに入院された患者さま

(3)その他留意事項
 ●平均年齢:入院日時点の年齢を基準としています。
 ●患者数が10未満の場合は、特定の個人を容易に想定できる可能性があるため、「-」(ハイフン)で掲載しています。

令和6年度 十三市民病院 病院指標

年齢階級別退院患者数

【定義】
⁻ 当院の一般病棟を退院された患者さまの年齢階級別(10歳刻み)患者数。

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年齢区分0~10~20~30~40~50~60~70~80~90~
患者数 224 38 143 193 166 263 300 602 677 156

・退院患者数の総数は2,762名であり、令和5年度と比較して約27%増加しています。
・60歳以上の高齢の患者さまは全体の約60%を占めており、高齢者の割合が高くなっています。
・周産期医療を手掛ける当院では新生児の入院も多いため、10歳未満の患者さまも一定数います(約8%)。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

【定義】
⁻ 入院患者数が10名以上の診断群分類(DPCコード)が存在する診療科を集計対象とする。

⁻ 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、診断群分類(DPCコード)が存在していないため、本集計からは除外される。

⁻ 10名以上の診断群分類が存在していなかった下記の診療科については、本集計の対象外とする。
 <総合診療科/循環器内科/緩和ケア内科>

⁻ 診断群分類(DPCコード):入院中に「主に治療された病名」と「行われた治療行為(手術、処置等)」等の組み合わせにより患者を分類するもの。

⁻ 集計方法:集計期間内に同一患者が複数回入退院した場合は、その都度1カウントとする。転科した場合、もしくは同じ疾患を複数診療科で治療を行った場合は、主たる診療科にて集計する。

⁻ 平均在院日数(全国):同じ診断群分類での全国すべての病院での在院日数(令和6年度実績)。

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■糖尿病・内分泌内科

 DPCコードDPC名称患者数平均在院日数
(自院)
平均在院日数
(全国)
転院率平均年齢   
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(インスリン製剤あり) 64 13.77 13.77 1.56 68.05  
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎 / 75歳以上 / 手術なし) 44 21.18 16.40 18.18 86.36  
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎(手術なし) 14 24.07 20.78 35.71 86.21  
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症(手術なし) 14 14.07 13.66 7.14 80.79  
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 - - 13.07 - -  

・令和5年度にCOVID-19対応のための診療制限が緩和されて以降、患者数は増加傾向にあり、入院症例数が増加しました。
・例年通り『2型糖尿病』に対する治療が最も多くなっております。また、社会的問題となっている高齢者救急にも積極的に対応していることから、75歳以上の高齢者の『肺炎等』は、前回は10例程でしたが、今回は44例と大幅に増加し、2番目に多くなっています。
・糖尿病・内分泌内科では、糖尿病の正確な病態把握を行い、日本糖尿病学会専門医4名を含む常勤医師5名ならびに糖尿病看護認定看護師、糖尿病療養指導士等の多職種による糖尿病ケアチームが中心となり、個々の患者さまに合った良質な血糖コントロールと合併症の進展予防に努めています。
・高齢の糖尿病患者さまがかかりやすい尿路感染症等の糖尿病に起因する疾患にも、対応しています。
・糖尿病の教育入院(1週間コース)や糖尿病教室、フットケア外来、透析予防指導、食事指導等も積極的に実施し、糖尿病に対してのトータルケアを行っています。

 
■小児科

 DPCコードDPC名称患者数平均在院日数
(自院)
平均在院日数
(全国)
転院率平均年齢   
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上 / 手術なし) 121 6.88 6.11 0.00 0.00  
0400801199x0xx 肺炎等(1歳~14歳 / 手術なし) 26 5.38 5.61 0.00 4.12  
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 10 5.40 6.98 0.00 2.70  
030270xxxxxxxx 上気道炎 - - 4.71 - -  
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(1500g~2499g / 手術なし) - - 11.83 - -  

 ・小児科では、『妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害』に分類される新生児疾患(羊水感染症や帝切児症候群など)が、最も多くなっています。他にも、肺炎やインフルエンザ等の小児の呼吸器感染症が上位となっています。
・日本小児科学会専門医2名を含む3名の常勤医師体制で対応しております。
・新生児から思春期頃(出生~小学生)までの呼吸器感染症や腸管感染症、川崎病などの急性疾患を含む小児科疾患全般についての診断、治療、フォローアップに対応しています。

 

■感染症内科

 DPCコードDPC名称患者数平均在院日数
(自院)
平均在院日数
(全国)
転院率平均年齢   
0400802299x001 肺炎等(市中肺炎 / 15~64歳 / A-DROPスコア1 / 手術なし) 15 5.27 9.71 20.00 32.23  
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎 / 75歳以上 / 手術なし) 15 13.67 16.40 6.67 82.73  
0400802299x000 肺炎等(市中肺炎 / 15~64歳 / A-DROPスコア0 / 手術なし) - - - 8.13 -  
0400802399x001 肺炎等(市中肺炎 / 65~74歳 / A-DROPスコア1 / 手術なし) - - - 12.12 -  
060390xxxxx0xx 細菌性腸炎 - - - 7.42 -  

・感染症内科では、『肺炎等』が1~4位を占めています。『肺炎等』に分類される症例は、年齢や重症度等によって細かく分類されていることから、このような結果となり、感染症内科としての『肺炎等』全体の症例数は43症例となっています。また、DPC分類コードが存在しないため、本集計では対象外となっていますが、COVID-19も42症例の実績があります。
・結核病棟(39床)を有する当院では、呼吸器内科と協働で結核入院治療も行っており、DPC対象外となる結核の当院退院症例は92症例でした。
・日本感染症学会専門医1名を含む2名の常勤医師体制で対応しております。
・呼吸器感染症やHIV感染症、性感染症、輸入感染症など、感染症全般に対応しています。

 

■呼吸器内科

 DPCコードDPC名称患者数平均在院日数
(自院)
平均在院日数
(全国)
転院率平均年齢   
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎 / 75歳以上 / 手術なし) 35 14.51 16.40 5.71 82.49  
0400802299x000 肺炎等(市中肺炎 / 15~64歳 / A-DROPスコア0 / 手術なし) 30 6.93 8.13 0.00 35.63  
040120xx99000x 慢性閉塞性肺疾患(手術なし) 10 10.20 12.95 0.00 74.90  
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎(手術なし) - - - - -  
040110xxxx00xx 間質性肺炎 - - - - -  

・呼吸器内科では、『肺炎等』や『慢性閉塞性肺疾患』が上位となっています。『肺炎等』に分類される症例は、年齢や重症度等によって細かく分類されていますが、呼吸器内科としての『肺炎等』全体の症例数は81症例となっています。また、DPCコードが存在しないため、本集計では対象外となっていますが、COVID-19も18症例の実績があります。
・結核病棟(39床)を有する当院では、感染症内科と協働で結核入院治療も行っており、DPC対象外となる結核の当院退院症例は92症例でした。
・日本呼吸器学会専門医1名を含む2名の常勤医師体制で対応しております。
・呼吸器感染症、慢性閉塞性肺疾患、気管支喘息、睡眠時無呼吸症候群など、広範囲にわたる呼吸器疾患の診療を行っています。

 


■消化器内科

 DPCコードDPC名称患者数平均在院日数
(自院)
平均在院日数
(全国)
転院率平均年齢   
060100xx01xxxx 大腸ポリープ等(内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術等) 126 2.29 2.57 0 66.79  
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患(手術なし) 35 7.17 7.60 0 57.91  
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 27 5.22 5.55 0 51.19  
060340xx03x00x 胆管結石、胆管炎(内視鏡的胆道ステント留置術等) 23 10.35 8.88 0 76.04  
060190xx99x0xx 虚血性腸炎(手術なし) 17 7.65 8.51 0 71.47  

・消化器内科では、大腸ポリープ切除症例が例年同様、最も多くなっており、症例数も前回から増加しています。内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(EMR)は、コールドスネアポリペクトミーを導入し、患者さまのニーズに対応するために外来での日帰り対応を積極的に取り入れており、約6割は外来対応となっています。(外来での日帰り対応の症例は、本集計には反映されません)
・その他は、憩室性疾患や胆管炎、腸炎等の症例が上位となっており、いずれも症例数は前回から増加しています。
・日本消化器病学会専門医7名を含む常勤医師8名(病院長含む)体制で診療を行っております。
・内視鏡センターにおいては、消化器内科医と外科医とが一体となったチーム医療を実施し、悪性疾患を中心として消化器疾患全般に対して、精度の高い検査・治療を提供しております。
・急性期、慢性期を問わず消化管ならびに肝胆膵疾患全般に迅速かつ正確な対応を行えるよう心掛けております。
・肝臓病に関しては、肝臓病専門医がウイルス性肝炎・肝細胞癌に対する最新治療を実施しています。



■外科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数
(自院)
平均在院日数
(全国)
転院率平均年齢   
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上 / 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術等) 41 4.71 4.54 0.00 71.17  
060241xx97xxxx 痔核(痔核手術等) 23 2.74 5.38 0.00 65.83  
060335xx0200xx 胆嚢炎等(腹腔鏡下胆嚢摘出術等) 19 7.74 7.05 5.26 66.32  
060035xx0100xx 結腸がん(腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術等) 14 14.14 14.81 0.00 68.07  
060150xx03xxxx 虫垂炎(虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの)等) 12 5.75 5.32 0.00 42.08  

・外科では、前回と同様に、鼠経ヘルニア、痔核ならびに胆囊炎などに対する入院治療が上位となっており、各症例数は前回と同水準です。
・鼠径ヘルニアにおいては、臍の1ヶ所の創のみで行う腹腔鏡下での手術を標準治療とし、術後の傷跡があまり目立たない手法での対応を行っております。
・当院は、令和2年4月より大阪府のがん診療拠点病院の認可を受けました。外科では、胃がんや大腸がん等の消化器系の疾患や乳がんに対して、手術や化学療法など患者さまの状態に応じた適切な治療を行っております。
・外科では、腹腔鏡手術を積極的に行い、患者さまに優しい、できるだけ小さな傷による低浸襲な手術を実施することで、早期に回復・社会復帰できるよう努めています。
・日本消化器外科学会専門医2名を含む常勤医師3名体制で診療を行っております。
・消化器内科と密に連携し、早期に診断・治療を開始し、患者さまに応じた手術治療や抗がん剤治療を施行しております。


■整形外科

 DPCコードDPC名称患者数平均在院日数
(自院)
平均在院日数
(全国)
転院率平均年齢   
160800xx02xxxx 股関節・大腿近位の骨折(骨折観血的手術等) 28 26.93 25.29 67.86 81.25  
070230xx01xxxx 膝関節症(人工関節置換術等) 24 23.38 21.38 8.33 73.79  
160690xx02xxxx 胸椎、腰椎椎体骨折等(経皮的椎体形成術) 22 14.50 19.46 9.09 78.05  
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(人工関節置換術等) 21 20.33 18.76 4.76 70.52  
070350xx01xxxx 椎間板変性、ヘルニア(内視鏡下椎間板後方摘出術等) 19 6.68 9.35 0.00 48.16  
・整形外科では、令和5年度は前腕骨折が最も多くなっておりましたが、今回は大腿近位骨折の手術症例が増加し、最も多い症例となりました。大腿近位骨折は、急性期治療後の専門的なリハビリテーションが重要なため、転院先での医療計画までを含めた診療計画(地域連携パス)を予め策定しています。そのため、転院率が高くなっています。
・次いで、膝関節症や椎体骨折、股関節症等に対する治療が上位となっています。
・5名の常勤医師の全員が日本整形外科学会専門医を有しており、関節外科・脊椎外科・外傷・骨軟部腫瘍・手の外科を中心とした診療を行っております。


■泌尿器科

 DPCコードDPC名称患者数平均在院日数
(自院)
平均在院日数
(全国)
転院率平均年齢   
110080xx991xxx 前立腺がん(前立腺針生検法) 34 2.38 2.45 0.00 73.85  
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍(経尿道的膀胱悪性腫瘍手術) 25 6.28 6.81 0.00 77.04  
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症(手術なし) 21 9.38 13.66 9.52 61.14  
11012xxx03xxxx 上部尿路疾患(体外衝撃波腎・尿管結石破砕術) 19 2.21 2.40 0.00 54.68  
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患(経尿道的尿路結石除去術) 18 5.39 5.16 0.00 64.06  
・泌尿器科では、前回と同様に前立腺がんの生検の症例が最も多くなっています。次いで、膀胱腫瘍や腎・尿路感染症、上部尿路疾患に対する治療が上位となっています。
・3名の常勤医師が診療を行っており、いずれも日本泌尿器科学会の専門医・指導医資格を有し、専門性の高い診断・治療を提供しております。
・尿路結石症に対する経尿道的尿路結石除去術や体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(ESWL)、悪性腫瘍症例(腎臓がん、膀胱がんや前立腺がん等)に対する手術や化学療法など、患者さまの状態に応じた専門的な治療を行っております。


■産科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数
(自院)
平均在院日数
(全国)
転院率平均年齢   
120140xxxxxxxx 流産 27 1.89 2.44 0.00 31.22  
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常(帝王切開術等) 18 8.44 9.40 0.00 31.72  
120260x001xxxx 分娩の異常(帝王切開術等 / 出血量2000mL未満) 18 9.06 9.34 0.00 31.22  
120170x199xxxx 早産、切迫早産(34週未満 / 手術なし) 11 22.73 19.47 27.27 29.27  
120160xx01xxxx 妊娠高血圧症候群関連疾患(帝王切開術等) - - 12.73 - -  
・産科では、流産が前回より増加し、最も多い症例となっています。次いで、帝王切開術を要する疾患ならびに妊娠に起因する合併症等に対する治療が上位となっています。
・集計対象外となる正常分娩も含んだ分娩件数は、年間約200件となっています。当院では、妊婦さんの「生む力」を最大限に引き出し、自然なお産ができるようサポートすることをモットーとしております。また、必要に応じて鎮痛剤を使用する「和痛分娩」を行っています。
・当院は、大阪市では唯一UNICEF・WHOから『赤ちゃんにやさしい病院』の認定を受けています。母乳で育てたいお母さんを妊娠中だけでなく、産後も助産師による母乳育児外来を通じて母乳育児を支援しています。
・出生前診断については、臨床遺伝専門医によるカウンセリングを適宜行っています。


■婦人科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数
(自院)
平均在院日数
(全国)
転院率平均年齢   
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍(腹腔鏡下子宮附属器腫瘍摘出術等) 24 5.79 5.97 0.00 43.17  
12002xxx02xxxx 子宮頸・体部がん(子宮頸部切除術等) 19 2.95 2.92 0.00 39.05  
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍(腹腔鏡下腟式子宮全摘術等) 19 4.68 5.88 0.00 44.58  
12002xxx99x40x 子宮頸・体部がん(手術なし / 化学療法あり) - - 4.07 - -  
120100xx01xxxx 子宮内膜症(腹腔鏡下子宮附属器癒着剥離術等) - - 6.69 - -  
・婦人科では、良性腫瘍疾患(卵巣腫瘍、子宮筋腫、子宮内膜症等)や悪性腫瘍疾患(子宮頚部がん、子宮体がん等)に対する手術等の治療を必要とする入院症例が、前回と同様に上位となっています。悪性腫瘍疾患については、化学療法も実施しております。
・当院では、自然開口部である膣を経由した手法により、お腹に傷を残さず、痛みの少ない手術を行っております。
・日本婦人科腫瘍学会専門医を含む5名の常勤医師体制で対応しております。
・婦人科系の様々な症状に対応しており、症状に対してじっくりお話を聞きながら、丁寧な診察と検査を行っています。


■眼科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数
(自院)
平均在院日数
(全国)
転院率平均年齢   
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患(水晶体再建術等 / 片眼) 80 4.06 2.49 1.25 75.08  
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患(水晶体再建術等 / 両眼) 52 8.48 4.29 1.92 80.23  
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(インスリン製剤あり) - - 13.77 - -  
020220xx01xxx0 緑内障(緑内障手術[濾過手術]/ 片眼) - - 8.69 - -  
020220xx01xxx1 緑内障(緑内障手術[濾過手術]/ 両眼) - - 14.64 - -  
・眼科では、例年と同じく、白内障の手術症例が上位となっています。当院の白内障患者さまは全身合併症を伴うご高齢の患者さまが多く、原則として入院手術での対応となっております。また、高齢で認知症に罹患した患者さまも増加してきており、安全性の観点から全身麻酔下での手術を行っています。そのため、全国の平均在院日数に比べて、入院期間も長くなっています。
・2名の常勤医師ならびに眼科専属のスタッフ体制、様々な処置・検査設備を整えており、白内障をはじめとして、緑内障、網膜疾患など、眼科疾患全般の幅広い診療を行っています。
・白内障の小切開超音波手術をはじめ、外来でのレーザー治療等への対応も行っております。

 

■耳鼻咽喉科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数
(自院)
平均在院日数
(全国)
転院率平均年齢   
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 11 7.27 5.84 0.00 63.00  
030400xx99xxxx 前庭機能障害(手術なし) 10 8.10 4.67 0.00 75.10  
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎(手術なし) - - 5.63 - -  
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍(顎下腺摘出術等) - - 6.68 - -  
030428xxxxx0xx 突発性難聴(高気圧酸素治療なし - - 8.21 - -  

・耳鼻咽喉科では、慢性副鼻腔炎やの前庭機能障害(回転性めまい等)が上位となっています。良性腫瘍(扁桃周囲や顎下腺等)や扁桃炎、突発性難聴などの入院症例もあります。
・2名の常勤医師が診療を行っており、いずれも日本耳鼻咽喉科学会の専門医資格を有しております。
・嗅覚障害や味覚障害、難聴、副鼻腔炎などの耳・鼻の疾患や、扁桃炎などの口腔咽頭周囲の疾患、声帯ポリープなどの喉頭の疾患、頭頸部の良性腫瘍等を扱っており、眼と脳を除いて、首から上の多くの疾患に対応しています。

 

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

【定義】
⁻ 現在、日本で最も多い5大癌の患者数を、UICC病期分類の初発・再発別に集計。

⁻ 5大癌:胃癌・大腸癌・乳癌・肺癌・肝癌

⁻ 初発患者は、UICC病期分類によりStageごとに分けて集計(Stage0は集計対象外)
  ・ 初発:当院で癌と診断した場合、または当院で癌に対して初回治療をおこなった症例。
  ・ UICC病期分類:腫瘍の大きさ・リンパ節の転移の有無・他の臓器や組織への転移の有無という3つの基準を元に、 StageⅠ(早期)からⅣ(末期)の4つの病期に分類するもの。
  ・ 詳細な検査を実施できなかった場合等、病気分類が不正確なものについては「不明」としてカウント。

⁻ 再発:初回治療の終了後(他施設での治療を含む)、当院で治療を継続した場合、または癌の再発・転移が認められた症例。

⁻  患者数は延患者数とする(化学療法等入退院を繰り返す場合は、それぞれを集計する)。

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 初発再発病期分類
基準(※)
版数
Stage IStage IIStage IIIStage IV不明
胃癌 10 - - 14 - - 1 8
大腸癌 - 11 13 16 - - 1 8
乳癌 - - - - - - 1 8
肺癌 - - - - - - 1 8
肝癌 - - - - - 17 1 8

※1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

・現在の社会情勢で重点的な対応を求められている生活習慣病の一つである“がん”、その中でも特に罹患率の高い5大癌に対する当院の対応状況を示しています。
・令和2年4月1日から「大阪府がん診療拠点病院」に認定された当院では、検診~診断~治療~緩和ケア・終末期に至る集学的ながん医療を提供しています。
・がんの早期発見・がん予防への貢献のために、大阪市の委託を受けてがん検診を行っています(肺がん、胃がん、大腸がん、子宮頸がん、乳がん、前立腺がん)。
・診断・治療については、手術による外科的治療をはじめとして、抗がん剤による薬物療法などがんの進行度や患者さまの状態や生活環境に合わせた治療法を選択し総合的に管理しています。
・また、医師ならびに看護師、薬剤師等の多職種による緩和ケアチーム活動をしており、治療が困難とされたがん患者さまの精神的・身体的苦痛を和らげる緩和ケア治療の体制も整えています。
・前回と比べて胃がんや大腸がんの初発症例や、肝がんの再発症例が増えています。乳癌や肺癌のように10症例未満の項目も多いですが、当院では5大癌全ての診療を実施しています。
・「胃癌」・「大腸癌」については、早期~末期のがんまで、幅広く対応しています。
・「乳癌」は、乳腺専門外来を設けて専門医による診察・治療を行っています。手術では乳房温存手術を積極的に行い、薬物療法も行っています。
・「肺癌」は、緩和ケアや化学療法による治療を主に行っています。
・「肝癌」は再発例が最多となっています。肝がんの病態に合わせて、その都度最適と思われる治療法を提示するように努めています。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

【定義】
⁻ 市中肺炎:病院外で日常生活を送っていた人に発症した肺炎
   ※入院のきっかけとなった病名及び最も医療資源を投入した傷病名が肺炎(誤嚥性肺炎、インフルエンザ肺炎、ウイルス性肺炎を除く) であって、市中肺炎(入院後発症の肺炎を除く)の患者さまの当院の対応状況を示す。

⁻ 重症度:身体所見、年齢による肺炎の重症度分類(A-DROPスコア)により、年齢性別や脱水症状の有無、血液中の酸素濃度、 意識障害の有無、収縮期血圧の状態で0~5または不明に分類(数字が大きいほど重症)。
    ・ 軽症:0点の場合
    ・ 中等症:1~2点の場合
    ・ 重症:3点の場合
    ・ 超重症:4~5点の場合(ただし、ショックがあれば1項目のみでも超重症とする)
    ・ 不明:重症度分類の各因子が1つでも不明な場合


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 患者数平均
在院日数
平均年齢
軽症 41 7.85 43.54
中等症 114 13.59 74.71
重症 20 20.40 82.40
超重症 - - -
不明 - - -

・当院の成人市中肺炎患者数は年間約180症例となっており、COVID-19対応のための診療制限が緩和された直後だった令和5年度(約40症例)から大幅に増加しました。COVID-19流行前(年間約110症例)と比べても大きく増加しています。
・重症度別では、中等症の肺炎患者さまが最も多くなっています。重症度が高くなるほど在院期間は長め、平均年齢は高めという傾向になっています。

脳梗塞の患者数等

【定義】
⁻ 医療資源を最も投入した傷病名が、“脳梗塞”の患者さまに対しての当院の対応状況。

⁻ 脳梗塞治療では迅速に治療を行うことがその後の患者さまのADL(日常生活動作)に大きな影響を与える。
  そのため、発症日から「3日以内」と「その他」で分類された患者さまの集計結果を示す。

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発症日から患者数平均在院日数平均年齢転院率
3日以内 - - - -
その他 - - - -

・当院は脳神経外科を標榜しておりませんので、外科的治療が必要な患者さまは、入院後早期に他院へ転院して頂き、内科的治療適応の方が長期の治療を行う場合があります。また、近隣の脳神経外科や神経内科を標榜する病院と連携を強化することで、入院前に他院へ紹介等を行っております。
・当院での脳梗塞症例は、前回同様10症例未満となっております。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

【定義】
⁻ 入院での手術症例が対象。

⁻ 10名以上の手術症例が存在していなかった診療科については、本集計の対象外とする。

⁻ 入院中に複数の手術を実施した場合は、主たる手術のみを集計。

⁻ 輸血関連、軽微な手術(創傷処理、皮膚切開術、非観血的整復術等)は除外。

⁻ 「術前日数」は入院日から手術日まで(手術当日は含まない)、「術後日数」は手術日から退院日まで(手術当日は含まない)とする。

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消化器内科

Kコード名称患者数平均
術前日数
平均
術後日数
転院率平均年齢   
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) 117 0.54 2.21 0.85 67.84  
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル以上) 14 0.21 1.00 0.00 64.29  
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 13 1.23 10.54 0.00 79.00  
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの) 11 4.09 6.73 0.00 70.82  
K697-32ロ 肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法(一連として)(2センチメートルを超えるもの)(その他のもの) 10 3.80 8.80 0.00 79.80  

・消化器内科では、例年通り、大腸ポリープや早期の癌を対象とした『内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(直径2センチメートル未満)』が最も多くなっています。『直径2センチメートル以上』のポリープも積極的に治療しています。当院ではコールドスネアポリペクトミーを導入し、患者さまのニーズに対応するために外来での日帰り対応を積極的に取り入れており、約6割は外来対応となっています。(外来での日帰り対応の症例は、本集計には反映されません)
・次いで、胆管炎等に対する『内視鏡的胆道ステント留置術』が多くなっています。
・『内視鏡的乳頭切開術』は総胆管結石等に対する手術です。『肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法』は肝がんに対する手術で、経皮的治療のため体への負担が少ない治療法です。
・当院の内視鏡センターでは、胃カメラ・大腸カメラは全例鎮静剤を用いた検査としております。検査中の苦痛を取り除くだけでなく、より精度の高い検査を行っております。

外科

Kコード名称患者数平均
術前日数
平均
術後日数
転院率平均年齢   
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 34 0.97 2.85 0.00 69.91  
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 34 2.71 4.94 2.94 64.32  
K7432 痔核手術(脱肛を含む。)(硬化療法(四段階注射法によるもの)) 16 0.00 0.88 0.00 62.63  
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 16 3.06 11.81 0.00 69.00  
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 13 0.92 4.54 0.00 46.54  

・外科では、鼠径ヘルニアに対して行う『腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術』と、胆のう炎や胆のう結石症等に対して行う『腹腔鏡下胆嚢摘出術』が上位となっています。
・鼠径ヘルニアや胆石、虫垂炎には、臍の1ヶ所の創で行う『単孔式腹腔鏡下手術』を導入しており、それ以外にも、癌を含めた多くの腹部疾患に対して、適応を考慮しながら低侵襲な傷の小さい腹腔鏡手術を積極的に行っており、できるだけ早期に社会復帰できるよう支援しております。
・痔核手術については、痔核硬化療法(ALTA療法)の実施施設として登録されています。この手術は痔核を切り取る手術ではなく、痔核の痛みを感じない部分に注射をする方法です。術後に「傷口から出血する」、「傷口が痛む」ということはなく、1泊2日の短期入院となっています。
・外科疾患については、多くの症例がクリニカルパスを用いた標準治療を行っており、在院期間の短縮化に努めています。

整形外科

Kコード名称患者数平均
術前日数
平均
術後日数
転院率平均年齢   
K0821 人工関節置換術(股、膝) 等 44 1.64 20.14 9.09 71.84  
K0461 骨折観血的手術(大腿、上腕) 等 28 2.71 19.5 53.54 78.57  
K0462 骨折観血的手術(前腕、下腿) 等 26 1.73 9.58 3.85 62.38  
K142-4 経皮的椎体形成術 23 3.13 10.13 8.70 77.96  
K134-22 内視鏡下椎間板摘出(切除)術(後方摘出術) 23 2.39 6.65 0.00 52.30  

・整形外科では、関節・脊椎・骨折と広範囲に亘る領域の対応を行っております。
・症例数として最も多いのは、前回と同様に、膝関節症や股関節症等に対して行われる『人工関節置換術(膝、股)等』となっています。
・次いで、骨折手術である『骨折観血的手術』となっています。大腿近位骨折は、急性期治療後の専門的なリハビリテーションが重要なため、転院先での医療計画までを含めた診療計画(地域連携パス)を予め策定しています。そのため、術後の継続的なリハビリ治療を行う施設への転院率が高くなっています。
・『経皮的椎体形成術』は、胸椎や腰椎といった椎体骨折に対する手術です。
・『内視鏡下椎間板摘出(切除)術』は、腰椎椎間板ヘルニア等に対する手術ですが、他の手術よりも比較的若い患者さまが多く、平均年齢が低くなっています。
・当院では、手術後早期にリハビリテーションを開始し、1日でも早く社会復帰できるようリハビリテーション科常勤医師をはじめとしてリハビリスタッフによる治療を行っております。長期のリハビリ治療を必要とする患者さまについては、近隣のリハビリ専門施設と連携し、患者さまの病態や生活環境を踏まえた適切な療養環境の提供をご支援しております。

泌尿器科

Kコード名称患者数平均
術前日数
平均
術後日数
転院率平均年齢   
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 42 1.19 4.43 0.00 73.71  
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 20 0.65 5.45 10.00 70.10  
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザーによるもの) 20 1.65 3.50 0.00 64.00  
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 19 0.11 1.11 0.00 54.68  
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用のもの) - - - - -  

・泌尿器科では、例年通り内視鏡を用いて膀胱がんを切除する『膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)』が最も多くなっています。患者数は前回の29名から42名に増加しています。
・次いで、尿管狭窄による水腎症等に対する『経尿道的尿管ステント留置術』や、尿管結石症等に対する『経尿道的尿路結石除去術(レーザーによるもの)』が多くなっています。経尿道的尿路結石除去術は、体外衝撃波腎・尿管結石破砕術が困難な症例に対して実施しており、内視鏡下でレーザーにより結石を砕き摘出する手術となっています。
・『体外衝撃波腎・尿管結石破砕術』は、体外で発生させた強力な衝撃波で体内の結石を砕き、尿と共に排出させる安全性が高い手術で、入院期間も2~3日と短期になっています。
・『経尿道的前立腺手術』は前立腺肥大症等に対する手術です。
・3名の常勤医すべてが、日本泌尿器科学会の専門医・指導医であり、うち1名は腹腔鏡手術技術認定医となっております。膀胱がんだけでなく腎がんや後腹膜腫瘍に対しての腹腔鏡手術や前立腺がんに対しての腹腔鏡補助下小切開前立腺切除などへの対応を行っています。

産科

Kコード名称患者数平均
術前日数
平均
術後日数
転院率平均年齢   
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 29 2.76 6.31 0.00 31.17  
K9091イ 流産手術(妊娠11週までの場合)(手動真空吸引法によるもの) 26 0.88 0.00 0.00 31.54  
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 16 1.00 6.06 0.00 31.63  
K897 頸管裂創縫合術(分娩時) - - - - -  
K8961 会陰(腟壁)裂創縫合術(分娩時)(筋層に及ぶもの) - - - - -  

・産科では、『帝王切開術』の対応件数が多くなっています。帝王切開には、あらかじめ日程を決めて実施する選択帝王切開と、分娩中に母体や赤ちゃんの安全のために経腟分娩から切り替えて行う緊急帝王切開があります。
・次いで『流産手術』が多くなっています。
・緊急帝王切開については、昼夜を問わず、産科医2名・小児科医1名・麻酔科医1名の体制で対応しています。

婦人科

Kコード名称患者数平均
術前日数
平均
術後日数
転院率平均年齢   
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡によるもの) 23 0.96 4.00 0.00 43.35  
K867 子宮頸部(腟部)切除術 19 0.95 1.00 0.00 39.05  
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 11 1.00 4.09 0.00 48.00  
K8732 子宮鏡下子宮筋腫摘出術(その他のもの) - - - - -  
K877 子宮全摘術 - - - - -  

・婦人科では、前回と同様に、卵巣のう腫等の卵巣の良性腫瘍に対して行われる『腹腔鏡下子宮附属器腫瘍摘出術』が最も多くなっています。
・2番目に多い『子宮頸部(腟部)切除術』は、子宮頸がんの前段階である子宮頸部異形成を取り除く手術です。
・『腹腔鏡下腟式子宮全摘術』や『子宮鏡下子宮筋腫摘出術』、『子宮全摘術』は子宮筋腫等に対して行われる手術です。
・常勤医師5名(うち3名は女性医師)体制で対応し、良性疾患を中心とした傷の小さい低侵襲手術を心掛けており、悪性疾患(がん)についても、日本婦人科腫瘍学会の専門医資格を有する医師を中心として、積極的に治療に取り組んでいます。
・検査・診断結果をもとに患者さまの身体的、心理的な負担を軽減するための丁寧な診療を行っています。

眼科

Kコード名称患者数平均
術前日数
平均
術後日数
転院率平均年齢   
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 132 2.59 2.40 1.52 77.02  
K2683 緑内障手術(濾過手術) - - - - -  
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他のもの) - - - - -  
K2682ロ 緑内障手術(流出路再建術)(その他のもの) - - - - -  
K2822 水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない場合) - - - - -  
・眼科では、例年と同様に、白内障に対して行われる『水晶体再建術』が最も多くなっています。
・白内障手術では、小切開超音波手術を主に行っております。総合病院である当院では、全身合併症を有する患者さまが多く来院されますので、原則として、入院での対応となっております。また、認知症や体位保持が困難な患者さまについては、全身麻酔下での手術を行っています。
・『硝子体茎顕微鏡下離断術』とは、網膜剥離や黄斑変性、糖尿病性網膜症や硝子体出血等に対して行われる手術です。
・高齢化社会の到来に伴い増加する、加齢による眼科疾患全般に対して手術を行っています。

 

耳鼻咽喉科

Kコード名称患者数平均
術前日数
平均
術後日数
転院率平均年齢   
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 10 1.00 4.60 0.00 61.30  
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) - - - - -  
K454 顎下腺摘出術 - - - - -  
K347 鼻中隔矯正術 - - - - -  
K3892 声帯ポリープ切除術(直達喉頭鏡によるもの) - - - - -  

・耳鼻咽喉科では、慢性副鼻腔炎に対して行われる『内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型』が最も多くなっています。
・『口蓋扁桃手術(摘出)』は扁桃炎等に対する手術、『顎下腺摘出術』は顎下腺腫瘍に対する手術、『鼻中隔矯正術』は鼻中隔弯曲症に対する手術、『声帯ポリープ切除術』は声帯ポリープに対する手術です。
・鼻疾患や良性腫瘍など、短期入院手術を中心に、手術対応を行っています。

 

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

【定義】
⁻ 手術や処置等の医療提供に伴い発症する可能性のある重篤な疾患の状況について示す。

⁻ DIC(播種性血管内凝固症候群)、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の患者数を集計。

    ・ 播種性血管内凝固症候群(DIC):さまざまな重症の基礎疾患により全身の血管内で血栓ができる病態
    (感染症、悪性腫瘍等に合併することが多い)
    ・ 敗血症:血液が細菌に感染することにより全身に炎症を起こす病気
    (悪性腫瘍等の治療経過中に免疫不全状態から合併することが多い)

⁻ 上記のような症状が、「医療資源を最も投入した病名」と「入院のきっかけとなった病名」が同一か異なるかで件数を集計。

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DPC傷病名入院契機症例数発生率
130100播種性血管内凝固症候群同一 - -
異なる - -
180010敗血症同一 - -
異なる 13 0.47
180035その他の真菌感染症同一 - -
異なる - -
180040手術・処置等の合併症同一 - -
異なる - -

・ここでは、手術や処置等の医療提供に伴い発症する可能性のある、重篤な疾患の状況について示しています。
・がんの手術を中心として多くの手術を実施する当院では、感染防止の専門の医療スタッフを配置し、感染予防に細心の注意を払っています。また、起こり得る合併症については、事前に患者さまにご説明した上で、手術や処置の施行に同意をいただいています。
・上記4疾患の患者さまが、退院患者さまに占める割合は合計で約1%となっています。当院では、いずれの状態の患者さまも発生することのない努力を日々行っておりますが、様々な要因が関与し、ゼロにはできていないのが現状です。
・入院時は異なる疾患で入院中に敗血症となった症例が13症例ありました。主に、腎盂腎炎や肺炎等の感染性の疾患が進行し、感染が血液に広がることで引き起こされています。その他の項目は10症例未満となっております。

 

令和6年度 十三市民病院 医療の質指標

リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率

【定義】

(分母)
⁻ 入院時年齢が15歳以上で、肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが「中」以上の手術を施行した退院患者さまの人数。

    ※リスクレベルが「中」以上の手術は、「肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断、治療、予防に関するガイドライン(2017年改訂版)」(日本循環器学会等)に準じたもの

(分子)
⁻ 分母のうち、「肺血栓塞栓症予防管理料」の算定、または「抗凝固療法」の実施があった患者さまの人数。

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肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが「中」以上の手術を施行した退院患者数(分母)分母のうち、肺血栓塞栓症の予防対策が実施された患者数(分子)リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
484 475 98.14

・肺血栓塞栓症とは、足や腹部でできた血の塊(血栓)が、肺に行く血管で詰まり、突然の呼吸困難や胸痛、時には心停止を引き起こし命に影響を及ぼす危険な病気です。大きな手術後に、ベッドで長時間安静にしている際、発症しやすいと言われています。
・予防策としては、血液凝固を抑える薬の使用や弾性ストッキングの利用等があります。ただ、病状によってはこれらの対策を実施できない患者さまもおられます。当院の予防対策実施率は98.14%となっており、前回と同様に、ほとんどの患者さまに予防対策を実施できています。
・当院では、対象となる患者さまに予防策を講じることにより、すべての患者さまに安心して手術を受けて頂けるように努めております。

 

血液培養2セット実施率

【定義】

(分母)
⁻ 「細菌培養同定検査(血液)」を実施した入院および外来の患者さまの延べ日数。

(分子)
⁻ 分母のうち、「細菌培養同定検査(血液)」の実施件数が1日に2件以上ある日数。

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血液培養オーダー日数(分母)血液培養オーダーが1日に2件以上ある日数(分子)血液培養2セット実施率
419 284 67.78

・血液培養検査とは、通常無菌状態である血液を培養し、菌の有無や菌の種類を調べる検査です。感染症診断において非常に重要であり、迅速で正確な検査結果が求められます。血液培養検査実施時は、1セットで検出できない菌も多く、擬陽性による過剰治療を防ぐためにも2セット以上行うことが推奨されています。
・当院の血液培養2セット実施率は、67.78%となっており、前回から約5%低下しています。適切な感染症治療が行われているかを評価する上でとても重要な指標であり、当院においても2セット以上の実施を原則としております。ただし、症状のない患者さまなど感染を疑わないスクリーニング検査として1回のみ実施する場合もあります。

 

広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率

【定義】

(分母)
⁻ 広域スペクトルの抗菌薬を処方された退院患者さまの人数。

(分子)
⁻ 分母のうち、入院日~抗菌薬処方日までの期間に、「細菌培養同定検査」の算定があった患者さまの人数。

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広域スペクトルの抗菌薬が 処方された退院患者数(分母)分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日までの間に細菌培養同定検査が実施された患者数(分子)広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
215 157 73.02

・感染が起こった場所から血液内に病原菌が入ると病原体が体中に広がり、菌血症や敗血症という重篤な感染症になります。それを防ぐためには、罹患後、速やかに病原体を特定し治療に効果的な抗菌薬を選択する必要があります。
・広域スペクトル抗菌薬は、より多くの種類の細菌に効果を期待できますが、薬剤耐性菌も広範囲に選択する可能性があります。抗菌薬の不適切な使用は耐性菌の出現・蔓延に繋がることが知られており、より狭域の抗菌薬を特定するために、血液培養を行うことが望ましいとされており、実際にどれだけ行われているかを見るための指標です。
・当院の細菌培養実施率は73.02%であり、前回から横ばいで推移しています。100%を目指して努力はしているものの、実施できていないことが一定数あるのが現状です。

 

転倒・転落発生率

【定義】

(分母)
⁻ 退院患者さまの在院日数の総和。

(分子)
⁻ 退院患者さまに発生した転倒・転落回数の合計。

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退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した
転倒・転落件数(分子)
転倒・転落発生率
28,383 50 1.76

・入院という環境の変化や疾患そのもの、治療・手術などによる身体的な影響等、様々なことが要因となり、患者さまの転倒やベッドからの転落は少なくありません。特に高齢者の転倒・転落は、大きなけがや死亡に繋がる可能性もあり、注意が必要です。この指標は、入院患者さまに転倒・転落がどの程度発生しているのかを見るための指標です。
・当院の転倒・転落発生率は1.76‰(パーミル)です(1,000名中、1.76名)。当院では、入院患者さまには転倒リスクの評価を行い、見守り支援機器などを活用し転倒予防対策を実施することで、転倒・転落防止に努めていますが、転倒・転落は一定数発生してしまいます。転倒・転落が発生した場合は、医師や看護師などの関係スタッフによるカンファレンスを行い、発生要因を特定し、予防対策につなげるようにしています。

 

転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以下の発生率

【定義】

(分母)
⁻ 退院患者さまの在院日数の総和。

(分子)
⁻ 退院患者さまに発生した転倒・転落回数のうち、インシデント影響度分類レベル3b以上の合計。

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退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
- - -

・インシデント影響度分類レベル3b以上というのは、アクシデント(医療事故)に該当し、濃厚な処置や治療を要する、永続的な障害や後遺症が残る、死亡する等、患者さまに実害が発生したことを意味します。
・当院のインシデント影響度分類レベル3b以上の転倒・転落の発生件数は10件未満だったため、「-」の表示となっております。患者さまに実害が発生した転倒・転落の発生件数が少なかったことを意味します。
・当院では、インシデント影響度分類レベル3b以上の転倒・転落が発生しないよう、入院患者さまには転倒リスクの評価を行い、見守り支援機器などを活用し、転倒予防対策を実施することで、転倒転落防止に努めています。

 

手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率

【定義】

(分母)
⁻ 退院患者さまのうち、全身麻酔手術を受け、予防的抗菌薬投与が実施された人数。

(分子)
⁻ 分母のうち、手術開始前1時間以内に予防的抗菌薬が投与開始された人数。

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全身麻酔手術で、予防的抗菌薬投与が実施された手術件数(分母)分母のうち、手術開始前1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
555 544 98.02

・現在は細菌感染を起こしていないものの、手術後の感染リスクを未然に防ぐことを目的として、抗菌薬をあらかじめ投与することを「予防的抗菌薬投与」といいます。手術後に手術部位感染が発生すると、治療に時間がかかり、入院期間も長期化してしまうため、適切な予防的抗菌薬の投与は重要です。開胸、開腹を伴う手術等では、手術開始直前に抗菌薬を投与することにより、手術後の感染を抑えることが期待されています。
・当院の手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率は98.02%です。抗菌薬投与後、手術開始前の処置等に時間を要してしまいわずかに1時間を超えてしまうことがまれにありますが、ほとんどの患者さまに手術開始前1時間以内に投与できています。

 

d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率

【定義】

(分母)
⁻ 退院患者さまの在院日数の総和。ただし、同一日に入退院した患者さま及び、入院時にすでに褥瘡を保有していた患者さまを除く。

(分子)
⁻ 退院患者さまの在院日数の総和。ただし、同一日に入退院した患者さま及び、入院時にすでに褥瘡を保有していた患者さまを除く。

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退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
27,165 35 0.13

・褥瘡(床ずれ)は、看護ケアの質評価の重要な指標の1つとなっています。褥瘡が発生すると、患者さまのQOLの低下につながり、感染を引き起こすこともあり、治療が長期に及ぶことで、在院日数の長期化や医療費の増大にもつながります。そのため、褥瘡予防対策は、提供する医療の重要な項目の1つと捉えられています。
・当院の褥瘡発生率は0.13%です。当院では、褥瘡管理専従の皮膚・排泄ケア認定看護師が中心となって、褥瘡の発生予防および褥瘡発生時の早期発見・早期治療に取り組んでいます。

 

65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合

【定義】

(分母)
⁻ 65歳以上の退院患者さまの人数。

(分子)
⁻ 分母のうち、入院後48時間以内に栄養アセスメントが実施された患者さまの人数。

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65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
1,536 1,528 99.48

・本項目における栄養アセスメントとは、入院患者さまの栄養状態に関する評価を行うことを指しています。当院では、基本的に入院後すぐに看護師による栄養スクリーニングで評価を実施しています。スクリーニングで低栄養リスクの高い患者さまには、管理栄養士がより詳細な評価をして栄養管理計画書を作成し、専門的な栄養管理の介入を実施しております。
・入院早期に栄養状態を評価し、低栄養リスクの高い患者さまに適切な介入をすることは、入院期間の短縮や予後改善につながると言われており、実際に入院早期にどの程度栄養アセスメントが実施されているかを見るための指標になります。
・当院の実施割合は99.48%であり、まれに入院後48時間以内に間に合わなかった場合はありますが、ほとんどの患者さまに早期の栄養アセスメントの実施ができています。

 

身体拘束の実施率

【定義】

(分母)
⁻ 退院患者さまの在院日数の総和。

(分子)
⁻ 分母のうち、身体的拘束を実施した延べ日数。

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退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
28,383 933 3.29

・身体的拘束は、患者さまの行動制限の必要性が強く、二次的な身体的障害が生じる可能性を考慮し、やむを得ない場合のみに適用される処置であり、できる限り早期に他の方法に切り替えるよう努めなければならないものとされています。
・当院の身体的拘束実施率は3.29%です。できる限り身体的拘束を行わない努力はしているものの、危険な状況が起きた場合は、主治医を中心に複数名で検討を行い、切迫性(利用者やほかの利用者の生命や身体に危険が及ぶ可能性が高い場合)・非代替性(身体拘束以外に代替する介護方法がない場合)・一時性(身体拘束は一時的なものである場合)の3条件を全て満たし、やむを得ないと医師が判断した場合にのみ実施しております。身体的拘束を開始した場合は、毎日カンファレンスで身体的拘束の必要性について検討し、遅滞なく身体的拘束を解除できるように努めています。

 

更新履歴

令和7年9月30日  令和6年度 病院指標及び医療の質指標の公開

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