毛細血管奇形-動静脈奇形

毛細血管奇形-動静脈奇形は皮膚の多発性の毛細血管奇形が特徴である稀な遺伝性疾患です.オスラー病と同様に常染色体顕性遺伝なので父親または母親が毛細血管奇形-動静脈奇形の場合は,50%の確率でその子供に遺伝します.原因遺伝子としてRASA1 (ラサワン)EPHB4 (エフビーフォー)2つが知られています.

毛細血管奇形は皮膚の毛細血管の拡張による平坦かつ境界明瞭な色素斑で,赤褐色~褐色を呈しています (図1A-C).必ずしも出生時から認められるわけではなく,成長に伴って明瞭となる場合もあります.毛細血管奇形が多発性に認められる場合には毛細血管奇形-動静脈奇形が疑われます

   図1A

   図1B

   図1C

図1:毛細血管奇形 (A:前額部,B:前腕,C:背中)
毛細血管奇形は赤褐色から褐色を呈する平坦かつ境界明瞭な色素斑で,圧迫すると一時的に色は薄くなる.
多発性に認める場合には毛細血管奇形-動静脈奇形が疑われる.

毛細血管奇形-動静脈奇形では10~30%の割合で,脳・脊髄や頭頚部,四肢などに動静脈奇形や動静脈瘻といった動静脈シャント疾患が合併し,その頻度はRASA1変異によるものの方が高くなります.毛細血管奇形-動静脈奇形に合併する脳の動静脈シャント疾患は脳動静脈瘻ガレン大静脈瘤脳動静脈奇形ですが,これらは症状がない限り,外から見つけることができません.しかし症状がでてからだと何らかの後遺症となる危険性があります.したがって毛細血管奇形-動静脈奇形が疑われる患者さん (=皮膚に多発性の毛細血管奇形がある患者さん)には,脳のスクリーニング検査 (MRI)を行うことが勧められます

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