大阪市立総合医療センター,Osaka City General Hospital

TEL.06-6929-1221

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先天性眼瞼下垂・睫毛内反症(逆まつげ)

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当院では小児眼科と協力して、先天性眼瞼下垂や睫毛内反症の治療を行っています。

先天性眼瞼下垂は10万人に7.9人と非常にまれな疾患で、10%前後に家族性があり、5%程度は両側性であるとされており、そのほとんどは、片側性でやや左に多いとされています(Ophtalmology2011)。しかし当院での症例は平均22例/年(320例/14年)と数が多く、単純性のものや瞼裂狭小を伴う複雑なものまで、さまざまな病態に対して手術加療を行っています。これは、小児眼科にて適切に視力検査等を実施し、正確な診断をもとに、まずはアイパッチ等の保存的な治療を行っています。

その保存的な治療でも視力の左右差が改善しない場合には、年齢に応じて手術療法を行っています。身長が低いお子さんの場合には、ナイロン糸による仮のつり上げ術(フリーデンワルド法)を行います。ただし、このナイロン糸は通常、数年の期間がたつと、徐々に下がってきてしまい、再度手術を行う必要があります。

一方、十分に身長が伸びたお子さんの場合(目安としては100cmとしています)、太ももからの筋膜を採取して瞼とおでこの筋肉をつなぐ、筋膜つり上げ術を行っています。この筋膜を採取することで歩いたり走ったりすることに対して、通常、影響は与えないと言われています。

先天性眼瞼下垂に対する 筋膜つり上げ術

筋膜つり上げ術

睫毛内反症手術

逆まつ毛(睫毛内反症手術)も非常に数の多い手術です。平均26例/年(368例/14年)のうち、おもに下まつ毛によるものが90%ですが、上まつ毛や両側上下に生じることもあります。
上まつ毛の場合、二重手術に準じた手術を行い、まつ毛の上に皮膚がおおいかぶさらないようにします。一方、下まつ毛の場合には、まつ毛前方の余剰な筋肉、皮膚を切除し、さらにまつ毛の生える方向を変えるために、一工夫をしております。
また、目頭の部分にモンゴルひだ(贅皮)がある場合には、目頭切開術(内眥形成術)を合わせて行い、再発しやすい内側部分への配慮をしております。

睫毛内反症手術

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