小児循環器・不整脈内科
科の特色
当科は、先天性心疾患、心筋疾患、川崎病後遺症等を担当する小児循環器部門と、小児期の不整脈及び成人を含めた先天性心疾患関連の不整脈を担当する小児不整脈部門の二つの柱で診療をしています。また成人になられた先天性心疾患の診療を積極的に行っています。
年間330件の小児心臓カテーテル検査のうち、3分の2を小児循環器部門が、3分の1を小児不整脈部門が実施しています。心エコー図は年間約3000件実施しています。
また当科は胎児心臓病学会認定の胎児心臓超音波検査専門施設で、胎児心エコーは年間約130件実施しています。(詳しくはこちらをご覧ください→ 胎児心臓病外来について )(外来担当医表はこちら)
心疾患が見つかった場合は、産科、新生児科と連携して、分娩様式や時期など、周産期からの計画的治療に努めています。また出生後も、小児循環器内科、小児不整脈部門、小児心臓血管外科、集中治療科で連携し、診断から、周術期管理まで一体となったチーム医療を行っています。
先天性心疾患のカテーテル治療は、バルーンやステントによる血管形成術や、側副血管のコイル塞栓、デバイスによる心房中隔欠損閉鎖術や動脈管開存閉鎖術の認定施設です。また。低出生体重児の動脈管開存閉鎖術や、ファロー四徴症術後の肺動脈弁閉鎖不全に対する経カテーテル肺動脈弁留置術の認定施設であり、低侵襲なカテーテル治療を積極的に行っています。
急性心筋炎など危急的心疾患については、集中治療室(ICU)の機能を活用し、24時間体制で治療にあたっています。
当院の特色として、小児領域のあらゆる分野の専門医(例えば、小児神経内科や、小児耳鼻科、小児整形外科など)が常勤しているため、心疾患以外の合併疾患に対しても、併せて診療を進めることができます。
また、先天性心疾患に対する外科的、内科的治療の進歩に伴い、多くの患者さんが成人期を迎えられるようになりました。これらの患者さんの中には、術後の残存病変により継続的な治療が必要な方がいらっしゃいます。また、成人期になると生活習慣病の要素なども加わり病態はより複雑になります。このような患者さんに対しては、先天性心疾患に精通していることはもちろん、心疾患以外の全身疾患や社会的な支援を含め総合的に診ることが出来る施設が必要不可欠です。当センターは小児、成人のほぼ全ての診療科が揃っており、成人先天性心疾患の患者さんが抱えておられる様々な問題に対応する事が可能です。現在は小児循環器・不整脈内科を中心にして各診療科と連携しながら診療を行っております。(成人先天性心疾患外来はこちら)胎児期から新生児、小児期、思春期、成人期まで生涯にわたり一貫した診療をする全国的にも数少ない施設です。
小児不整脈部門の特色
小児不整脈部門は、小児の不整脈症例と先天性心疾患術後の成人の不整脈症例の治療を専門としています。 当院では2006年6月からカテーテルアブレーション治療を開始し、2009年7月には小児不整脈科が設立されました。今年からより高度な医療に対応するため小児循環器科と統合され小児循環器・不整脈内科として新に歩み始めました。 カテーテル治療だけでなく、若手医師の教育にも重点を置いて診療を行っています。 小児不整脈部門では、小児の頻拍性不整脈に対するカテーテルアブレーション治療を中心に、小児の不整脈の管理・治療を行います。 また近年問題になりつつある成人先天性心疾患症例の不整脈治療も積極的に行っています。 植え込み型除細動器(ICD : 電気ショックで不整脈を治療する装置)、両室ペーシング(CRT)の施設認定を受けており、カテーテル治療できない重症不整脈や、心不全に対するデバイス治療も行っています。
外来の新患は火曜日午前中の「アブレーション初診外来」と、金曜日午後の、「初診・学校検診」で受け付けています。地域医療連携室へお電話上、ご希望の日時で予約をお取りください。
緊急の場合は当日でも可能な限り対応しますのでご連絡ください。