緩和ケアセンター
緩和ケアとは
緩和ケアとは、がん患者さんの痛みや不安をやわらげ、自分らしい生活を送れるようにするためのケアです。
WHO(世界保健機関)の緩和ケアの定義には「生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して、疾患の早期より痛み、身体的問題、心理社会的問題、スピリチュアルな問題に関して、きちんとした評価を行ない、それが障害とならないように予防したり、対処することで、クオリティ・オブ・ライフ(生活の質)を改善するためのアプローチ」とあります。
緩和ケアについて考えることは、早すぎることはありません。
不安や苦痛を一人で抱えず、スタッフへ相談して下さい。
緩和ケアセンター
緩和ケアセンターは、がんと診断された患者さんとそのご家族が、適切な治療とケアを受けて自分らしく暮らしていけることを目指して、2015年4月に設立しました。
緩和ケアセンターは、地域医療機関とともに緩和ケアを提供する複数の体制を統括する組織です。子どもから大人まで、病院でも、住み慣れた地域でも「緩和ケア」を提供し、皆さまが孤立することなく安心して治療に取り組みながら暮らしていけるよう様々な体制を用意しています。
さらに、2018年度よりAYA世代病棟の開設に伴い、小児とAYA世代(※)にも対応する細やかな緩和ケアを展開しています。
(2021年現在AYA病棟は閉鎖中)
※AYA世代:思春期・若年性世代(adolescent and young adultの略)
緩和ケアセンターの理念
緩和ケアセンターの組織図
緩和ケアセンターの主な業務
① 緩和ケアチームによる病棟回診
② 緩和ケア外来
③ 緩和ケアチーム(看護)外来
④ 身体とこころ、生活のつらさに関する問診(苦痛のスクリーニング)の集約と管理
⑤ 緩和ケア病棟(現在閉鎖中)
⑥ 緩和ケア関連研修開催
⑦各病棟外来との連携
<連携チーム>
AYAサポートチーム、子どもサポートチーム、がん相談支援センター(がん医療支援センター内)
一般病棟に入院している患者さんで、痛みなど身体的につらい症状や精神的ケアを必要としている方に対して、緩和医療科の専門医・看護師が回診し、必要な処方を行います。希望される方は、医師・病棟看護師にご相談ください。
月曜日~金曜日の10時00分~16時30分(医師交代制)に緩和医療科の専門医と看護師によって行われる外来です。
身体のつらい症状はもちろん、療養上の困りごとも共に考え、日々の療養が過ごしやすくできるようにサポートします。
ご希望の方は主治医にお申し出ください。
「がん」と診断を受けた時、「本当にがんなの?」「どうして私が・・・?」「治療法はある?」など、誰もが動揺し、様々な気がかりが生じます。こんな時、緩和ケアチームの看護師が診察の場に同席したり、診察や検査の後、静かな環境で、あなたとあなたのご家族のお気持ちをしっかりとお聴きし、気がかりが少しでも軽くなるよう寄り添い支えます。
そして、あなたとご家族が納得して治療を決めていけるように支援します。
当センターで治療を受けられた患者さんで、入棟面談を経た方は、いつでも緩和ケア病棟に入院できます。
患者さんの意志を尊重し、身体や心の苦痛の緩和を最優先に考え、ご家族とともに大切な時間を過ごせるよう環境を整えています。
緩和ケア病棟は全室個室の病棟です。
専門のスタッフが身体やこころのつらさをできるだけ和らげる治療とケアを提供する病棟です。症状を和らげて退院することも可能です。
開催決定時にお知らせします。
各病棟・外来の代表窓口看護師(緩和ケアチームリンクナース)と連携し、緩和ケアの普及・苦痛の緩和向上に取り組んでいます。