大阪市立総合医療センター,Osaka City General Hospital

TEL.06-6929-1221

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腎生検の解説


腎生検 腎臓病の診断と治療に 大切な検査 

 

腎臓の一部を細い針を使って採取して、顕微鏡で観察することで、腎臓病の診断や治療を決めるために行います。

 

腎生検の適応

次のような場合、腎生検を受けて頂く必要があるかもしれませんので、ご来院ください。

❶ タンパク尿や血尿が続く


❷ たくさんのタンパク尿がある  (ネフローゼ症候群) 


❸ 原因不明または急に、腎臓が悪くなった


❹ 全身性の病気(膠原病など)をお持ちの患者さんで、腎臓が悪くなった

 

)腎臓組織の観察から得られるメリットと、合併症(出血など)デメリット天秤にかけて、患者さんと十分に相談しながら、

行うかどうかを決めています。①~④があるからといって、必ず行うわけではありません


Q&A


腎生検は、何のためにするのですか?(目的)

 

腎臓の一部(長さ15mm×幅1mmくらいを約3本)を採取して、顕微鏡で観察します。

 

腎臓病の種類や程度を診断して、今後の病気の進み具合を予想したり、治療方針を決定します。

何人くらい、されていますか?
腎生検数
どんな腎臓病が多いですか?

 

腎生検で診断された疾患の頻度(%) 当院約20年間

腎生検の円グラフ

その他:アミロイドーシス、骨髄腫腎、フィブリラリー腎症、強皮症腎、血栓性血小板減少性紫斑病、血栓性微小血管障害コレステロール塞栓症、肥満関連腎症、基底膜菲薄症、アルポート症候群、ファブリー病、ミトコンドリア脳筋症、C3腎症、腎サルコイドーシス、IgG4関連腎炎、IgM陽性形質細胞を伴う尿細管間質性腎炎、急性尿細管壊死、妊娠高血圧腎症など

どんな感じで行われますか?(方法)

日程: 毎週()()の午前中(一日最大4人くらい)

場所: 病棟の検査室(14階すみれ病棟)

体勢: ベッド上、うつぶせ

装置: 超音波

麻酔: 局所麻酔

検査時間: 約30(準備とかたづけ:約20分、採取:約10)

検査後の安静: あおむけで約6時間(徐々に楽にしていきます)

18時頃の夕食で座位、21時頃の消灯以降でトイレに歩いて行けます。

腎生検安安静イラスト
合併症はありますか?

あおむけの安静により、腰痛が起こることがあります。

 

腎臓のはしっこに出血をします。当院では、20年間で約2500人の患者さんに腎生検を行い、輸血5(元々貧血の人、血小板の少ない人、かなりむくみの強い人などを含む)、血管内カテーテルによる止血は0人です。

 

これまでの報告よりも、かなり安全に行えている実績はありますが、常に安全第一、出血が最小限になるように努めています

検査結果は、いつ頃わかりますか?

院内で標本作成をしておりますので、たいていの場合、検査翌日に結果説明を行っています。

 

この時に、今後の治療方針をお話し、治療が必要な場合、継続して行うこともできます。

(電子顕微鏡の結果は、だいたい6週間後になります。)

検査後に気を付けることは?

3週間くらいは、激しい運動をしたり、重いものを持ったりすることを避けてください。

 

 

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