小児での水腎症に対するロボット支援腹腔鏡下腎盂形成手術

最新で高度な医療の提供を

小児の水腎症に対するロボット支援腹腔鏡下腎盂形成手術を、通常手術として実施しています

 

小児泌尿器科では、ダヴィンチXi(多孔式)に加え、ダヴィンチSP(単孔式)を用いた小児のロボット支援腹腔鏡下腎盂形成術(以下ロボット手術)を積極的に行っております。Xi/SPの選択やロボット手術の適応は、お子さんの体格や病態に応じて判断することになります。お子さんに適応できるかどうか、お気軽にご相談ください。

医事課

一般的な腎盂形成手術の流れ(Campbell-Walsh-Wein Urologyより)

①手術支援ロボット『ダヴィンチ』とは

 

手術支援ロボット「ダヴィンチ」は、従来の腹腔鏡手術をさらに発展させた手術システムです。

高精細な3D画像を拡大して観察しながら、人の手首のように自由に動き、かつ手振れを防止する機能がついた鉗子を操作することで、狭い場所でも繊細で正確な手術操作が可能です。また、小さな創から手術を行うため、開腹手術と比べて創が小さく、術後の痛みや出血を抑えられることが期待できます。

執刀医はサージョンコンソールに座り、3D画像を見ながらロボットアームを操作して手術を行います。

 

 

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(ダヴィンチの特徴)

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(執刀医は遠隔操作にて手術を行う(写真はXi))

②ダヴィンチXiとSP

 

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(中央がSP 左右がXi 当院では3台のダヴィンチが稼働中)

当院では、ダヴィンチXi(多孔式)とダヴィンチSP(単孔式)の2つのシステムを使用しています。

Xiは複数の小さな創からカメラと鉗子を挿入する、現在広く使用されているシステムです。

一方、SP(Single Port)は、1か所の創からカメラと複数の鉗子を挿入して手術を行う新しいシステムです。特に小児では、より少ない創で精密な手術を行えることが期待されます。

SP画像

(SPのアームと実際にアームを挿入して手術を行っている様子)

③小児水腎症に対するロボット手術

 

小児の水腎症に対する腎盂形成術では、狭い術野で尿管と腎盂を細かく縫い合わせる必要があります。精密な縫合操作を得意とするロボット支援手術は、この手術に特に適していると考えられています。

小児の腎盂形成術は、ロボット支援手術が保険適用となっている小児泌尿器科手術の一つです。当科では2020年からロボット支援下腎盂形成術を開始し、2026年8月までにXiで31例、SPで8例を実施しています。

ロボット手術が適しているか、またXi/SPのどちらを使用するかは、お子さんの体格や病態に応じて判断します。SPの方が創が少なく優れているように思いますが、Xiでも創は目立たず好評を得ています。

(図3)

(Xiによるロボット手術の創部)

下腹部中心にパンツに隠れる創です。

創部

(SPによるロボット手術の創部)

臍のみの創になりますが少し大きめです。

④ロボット手術の今後

 

ロボット支援手術は、従来の腹腔鏡手術では難しかった精密な手術操作を可能にし、小児領域でもその活用が広がっています。

当科では腎盂形成術を中心に経験を重ね、ダヴィンチSPを含めた、より低侵襲な小児ロボット支援手術に取り組んでいます。今後も安全性を第一に、より小さな創で質の高い手術を目指していきます。

当センターには「ダヴィンチ」手術専用手術室が3室完備されています。今後は、年齢に関わらず、ますますロボット手術が広まっていく期待は大きく、我々も支援ロボット手術センターを手術室スタッフとともに結成し日々前進しています。

医事課

文責:石井 啓一

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