密封小線源療法(ブラキセラピー)について
密封小線源療法(ブラキセラピー)
小線源治療とは手術・外照射と並ぶ前立腺癌の根治的治療方法の一つです。長さ4.5mm・直径0.8mmのチタン製カプセル内に格納されたヨウ素125という放射線源を、前立腺に腰椎麻酔下で挿入します。
事前にコンピュータを用いて、周囲臓器への影響が少なく治療効果が高い位置や個数を決定し線源を作成します。挿入する線源の数はおよそ50個~100個、治療時間は2~3時間です。線源から放出される放射線は徐々に減少し、1年で消失します。カプセルは前立腺に残りますが、問題はありません。
リスク分類によって治療線量は異なり、高リスクの場合には小線源、外照射、薬物療法を組み合わせて(トリモダリティー)治療します。
治療後は多くの方で約半年間頻尿が生じます、また前立腺の大きさや臨床病期によっては治療対象とならないものもありますが、比較的低侵襲性であるため手術が困難な患者さんにおいても選択可能な場合があります。治療成績も手術と比べ大きな遜色はありません。当院では放射線腫瘍科と連携し、2010年4月から2020年12月末までに265例の治療を実施しています。
2021年3月 文責;北本 興市郎
引用元;日本メジフィジックス
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