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脳波検査では、脳の電気的な活動を記録し、てんかんに特有の波がないかどうか、脳の機能が保たれているかどうかなどを評価します。通常は覚醒状態から睡眠状態まで記録する場合が多いです。しかし、乳幼児では覚醒状態で検査できないことも少なくなく、睡眠導入剤で入眠状態のみの検査になることが多いです。また、検査中に睡眠できない患者さんでは覚醒状態のみの検査になります。てんかんの種類によっては脳波の異常を誘発することがあり、①開閉眼(目を閉じたり開いたり)する、②過呼吸負荷(息を「すって、はいて」を繰り返す)、③光刺激(一定のリズムで光の刺激を行う)、などの方法がとられる場合があります。てんかん患者さん(てんかんを疑われている患者さん)においては非常に重要な検査となります。主に外来の患者さんを対象に行いますが、入院中の患者さんも実施しております。
入院中でのみ実施している検査で、原則として毎日発作を認める患者さんを対象としています。約半日から2日間程度までの記録を行っております。患者さんと保護者の方が病院に泊まり長時間の記録を行います。保護者の方にはてんかん発作や発作が疑われる動作が生じた時に観察をしていただきます。本検査では、発作時の脳の活動を客観的に見ることができるため、治療方針に直結する非常に重要な情報が得られます。「ピクッ」とする動作一つにしても、点頭発作(スパズム)、ミオクロニー発作、短い強直発作、てんかんでない乳幼児特有の動作、などいろいろな可能性があります。問診や発作のない時の脳波で推測できる場合もありますが、発作時の脳波活動をとらえることで、より確実な診断に近づきます。それにより、より適切な薬の選択ができるようになり、一方で効果の少ない薬を避けることができます。
脳画像検査は、脳の「構造」を評価する検査と、脳の「機能」を評価する検査に大別することができます。患者さんすべてが受けなければならないわけではありませんが、患者さんごとにその必要性を考え、実施する検査を選択します。
脳の明らかな構造変化を見つけることができます。特に、出血や石灰化を見つける時に役立ちます。
脳の大きな形態変化(皮質形成異常など)から「脳のしわ」のわずかな変化(限局性皮質形成異常など)など、脳の詳細な構造変化を見つけることができます。最近では、MRI装置によっては、脳神経細胞の構成成分を検出するMagnetic Resonance Spectroscopy(MRS)や脳血流をMRI装置で評価することのできるarterial spin labeling(ASL)など、様々な機能を要しています。
Single Photon Emission Computed Tomography(SPECT:スペクト)
脳血流SPECTと脳受容体SPECTの2種類の検査があります。
脳神経細胞の糖代謝を測定する検査です。てんかん焦点では糖代謝が低下することが分かっていますので、てんかん焦点を見つけることができます。SPECTよりもより詳細な検討ができる場合があります。
脳の電気的な活動によって生じる磁場を計測する機械です。てんかん手術を考えておられる患者さんで、てんかん焦点をより詳細に評価する場合に行う場合があります。
これらの検査は、てんかん外科治療を積極的に考える患者さんにおいて、大学病院や画像専門病院などの他施設と協力して行う場合があります。
脳の電気的な活動によって生じる磁場を計測する機械です。てんかん手術を考えておられる患者さんで、てんかん焦点をより詳細に評価する場合に行う場合があります。
これらの検査は、てんかん外科治療を積極的に考える患者さんにおいて、大学病院や画像専門病院などの他施設と協力して行う場合があります。
発達のおくれや学業不振を認める場合には発達検査や知能検査を計画します。また高次脳機能障害が疑われる患者さんでは、臨床心理士や言語聴覚士により小児に対応した高次脳機能検査を行う場合があります。
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