大阪市立総合医療センター,Osaka City General Hospital

TEL.06-6929-1221

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整形外科<完全予約制>

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科の特色

 一口に整形外科といっても実は多くの専門分野があります。当センターには、脊椎脊髄外科、関節外科、スポーツ整形外科、手外科、骨軟部腫瘍外科、小児整形外科、外傷外科の各分野の専門医が診療に携わっており、紹介患者さんを中心に、地域の医療機関との連携を密に保ちながら、専門的医療を行っています。
内視鏡手術や顕微鏡手術といった鏡視下手術、ナビゲーション手術、コンピュータ支援手術などの高度で先進的な医療にも積極的に取り組んでおり、また、外科的手術が必要な関節リウマチ患者さんについては、その部位に応じて各専門分野の医師が治療に携わっています。

2020年7月より、PRP(多血小板血漿)治療を開始します。PRP治療とは、治りにくい腱靱帯損傷や軟骨損傷に対し、ご自身の血液から成長因子が多く含まれる部分を抽出して患部に注射し、治癒能力を高める新しい治療法です。

詳しくは、「PRP治療」のページをご参照ください。

 

診療方針

1.脊椎脊髄外科(担当:並川、松村、星野)

 当科では開院以来、脊椎・脊髄疾患に対しての外科的治療に積極的に取り組んでまいりました。最近の10年間で3000件以上の脊椎手術を実施し、昨年度の実績においても年間約320件の脊椎手術をおこなっております。当脊椎外科グループでは、これまでに実施した脊椎手術の長期成績に基づいて手術計画を立て、可能な限り低侵襲な方法(正常組織を可能な限り温存する方法)での手術を選択するよう心がけています。特に、手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を駆使した低侵襲脊椎手術を全国に先駆け実践してまいりました。低侵襲脊椎手術では治療困難な疾患・病態に対しては、脊椎インストゥルメンテーション(脊椎内固定具)を使用した、脊柱再建手術(脊椎固定手術)も行っております。
 
 脊柱変形(側弯症、後弯症)に対する治療にも力を入れており、最近の5年間で約500件の脊柱変形矯正固定術(小児、成人)を実施しております。脊柱変形(側弯症、後弯症)の手術においては、電気生理検査を用いた脊髄機能モニタリングを併用し、手術による神経損傷を未然に防ぐ対策を行っております。

 

2.関節外科(担当:松浦、松井)

末期の変形性股関節症や変形性膝関節症、大腿骨頭壊死症、関節リウマチなどに対して、人工股関節置換術(THA)、人工膝関節置換術(TKA)を積極的に適応しています。THAでは、従来に比べてより小さな切開で手術を行う低侵襲手術法を行っています。この手術では、単に皮膚切開が小さいだけではなく、筋肉を切離しない(または一部のみを切離する)前方系(側方系)アプローチを主に行っており、術後の回復も早く、入院期間も約3週間程度と短くなり、日常生活や仕事に早く復帰することができます。さらに人工関節再置換術等、困難な症例に対する治療も行っています。また、院内骨銀行を開設し、再置換時の大きな骨欠損に対応しております。TKAでは、早くて正確な手術を行うようにし、比較的元気な患者さんに対しては、両側同時手術を行い、入院期間の短縮を心がけていますが、人工関節置換術が適応しにくい比較的若い患者様に対しては骨切り術等も行っております。また、足関節・足等の関節リウマチ患者に対しても、薬物療法、骨切り術や固定術、人工関節置換術を施行しています。

3.スポーツ整形・関節鏡手術(西田)

 主に膝スポーツ傷害である前十字靭帯損傷、半月板損傷の手術を行っています。前十字靭帯損傷は自然修復が期待できないため、最先端の解剖学的2重束再建で手術を行っております。半月板損傷は可能な限り縫合を行い、半月板温存に努めます。日本人に多い円板状半月板に対しても正常な半月板の形状に近づける関節鏡視下半月板形成縫合術を行っております。反復性膝蓋骨脱臼(お皿の骨が抜ける)に関しても靭帯の緩みが原因で生じることから内側膝蓋大腿靭帯の再建術を行っております。膝、肘、足関節の離断性骨軟骨炎に対しても自家軟骨柱移植や培養軟骨移植といった手術オプションを揃えております。また膝関節だけでなく、肩関節(反復性肩関節脱臼、肩腱板損 傷)、股関節(股関節唇損傷:大阪市内で行える病院は非常に少ないです)に対しても小さい傷あとで治療を行える、低侵襲な関節鏡手術を積極的に行っております。また、コンディショニングのチェックや怪我の予防指導にも力を入れており、スポーツ愛好家からアスリートまで、スポーツを愛する全ての方に幅広く対応しております。

4.手外科(担当:日高)

 手の繊細な感覚と正確な動きのおかげで、人間は様々な知的・文化的活動ができます。したがって、その機能を失えば,生活に著しい制限を受けることになります。私たちは手の診療を専門とし、障害を受けた手の機能回復を目指しています。
手の機能回復には手術だけではなく、特別なリハビリテーション(ハンドセラピィ)が必要です。当科では手の治療に精通した作業療法士が術前、術後の訓練を行うことで,よりレベルの高い機能回復が得ています。
私たちの担当する領域は、手指から肩関節まで上肢全体で,骨折・脱臼や腱・神経・血管損傷などの外傷、変形性関節症や関節リウマチなどの慢性疾患,麻痺手に対する機能再建など種々の疾患・ケガを治療しています。また、骨折後の偽関節や腫瘍切除後の組織の欠損などに対しては,上肢だけに限らず顕微鏡を用いたマイクロサージャリーによる組織移植・再建を行っています。

5.骨軟部腫瘍外科(担当:青野)

 地域医療機関と連携して、原発性骨軟部腫瘍の早期診断をめざします。中でも悪性骨軟部腫瘍に関しては、化学療法、手術療法、放射線療法を組み合わせた集学的治療による疾患の根治をめざしています。がん診療連携拠点病院として、がん診療に関わる他科や臨床腫瘍科、緩和医療科と協力の上、がんの転移患者のQOL(Quality of life)を目標とした治療ができるように努めております。
診断に関しては、病理部の協力により、適当な症例を選んで、より低侵襲な針生検の手法で確定診断を試みています。特に小児の腫瘍性疾患の治療に関しては、複数の小児診療科との合同カンファレンスを定期的に開催して、治療方針を決定しており、小児血液腫瘍科と協力して全身化学療法を安全かつエビデンスに基づき施行しています。
臨床研究としては、施設倫理委員会の承認をもとに、「転移性骨腫瘍に対するラジオ波焼灼法」や「高悪性度骨軟部腫瘍に対するカフェイン併用化学療法」の先端医療にも取り組んでいます。

6.足の外科・リウマチ外科(担当:多田)

 外反母趾、変形性足関節症、扁平足等に対して、外科的治療及び保存治療(足底板作成、運動療法指示)を行っています。外反母趾の角度で、軽度、中程度、高度に分類して、手術方法を変えて治療を行っています。変形性足関節症に対しては、足関節のアライメントに応じて、人工足関節置換術(外側進入型、前方進入型)と関節固定術(鏡視下、オープン)を選択しています。関節可動域温存の観点から、人工足関節置換術を積極的に施行しています。また、離断性骨軟骨炎や三角骨障害に対しては、関節鏡を用いて手術を行っています。その他、リスフラン関節症、モートン病、強剛母趾等に対しても対応可能です。
関節リウマチにおける関節障害に対して、人工関節を中心に関節固定術や切除関節形成術を、手の外科、関節外科と協力して行っています。また、手術加療だけでなく、診断、関節エコー検査、薬物治療から運動指導まで、関節リウマチ患者さんをトータルでサポートさせていただきます。
 
リウマチセンターのページをご参照下さい。

7.小児整形外科(担当:北野、細見)

 小児整形外科のページをご参照下さい

8.外傷外科(担当:宮市、青野、永井)

 救急部と連携しながら、開放骨折や骨盤骨折、多発骨折だけではなく、切断された腕や指の再接着手術や脊椎・脊髄損傷にも対応しています。

お知らせ

患者様の外来診察待ち時間を短縮し、地域医療支援病院としての役割を充実させる目的で、整形外科外来は平成23年2月1日から完全予約制となりましたのでご了承下さい。また、初めて当科にかかられる患者様は、かかりつけ医からの紹介状をお持ち下さい。

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