大阪市立総合医療センター,Osaka City General Hospital

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TEL.06-6929-1221

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小児青年がん・脳腫瘍センターについて

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小児青年がん・脳腫瘍センターについて

1.設立について

小児がん(血液のがんである白血病を含む)や小児脳腫瘍が成人のがんや脳腫瘍と最も違う点は、子どもは成長し続けているということです。すなわち、がんの治療中も、そして治療が終わった後も、かれらの健やかな成長を育み続けることが必要なのです。そのためには、治療中も保育や教育を同時に継続することが大切ですし、後年日常生活に大きな影響を与える鬱やPTSDなどの精神的影響をできる限り予防・軽減するための方策も必要となります。また、治療が終わった後も、病気や治療による後遺症の影響をできる限り取り除いて心身共に健やかな大人へと育つように手助けすることが必要です。治療についても、治療による合併症、たとえば、がん治療になくてはならない抗がん剤や放射線治療は後に不妊の原因になったり、また別のがんを誘発したりすることがあるので、後への影響も考えて治療法を工夫することも必要となります。これらのことを成し遂げるには、小児血液腫瘍科や小児外科、小児脳外科、放射線腫瘍科など直接がん治療を行う診療科はもちろんのこと、がんやその治療による合併症を治療する小児代謝・内分泌科や小児神経科、からだや心の痛みをとる緩和医療科や児童青年精神科、臨床心理士、継続した保育や教育を担保し成長を促すための小児言語科、ソーシャルワーカー、ホスピタルプレイスペシャリスト、保育士、教師など、様々な専門家が一丸となって子どもたちとその家族を総合的に支援することが必要です。
当院では、これまでも上記のことを達成するための医療を行ってきましたが、この度、これまで以上に強力にこのチーム力を発揮するためにより包括的である「小児・青年がん・脳腫瘍センター」を設立しました。

2.なぜ小児と青年なのか

子どもに多いがんの一部(骨や筋肉にできる肉腫やある種の脳腫瘍)は青年期にも発症しますが、成人領域では極めてまれなため、小児領域の診療科で対応するほうがより専門的な治療を受けることができる場合があります。また、人格形成期にあたる思春期から若年成人は一般的にも困難な年代であること、進学や就職など人生の転機に重なること、まわりに命にかかわる病気の人がいないことなどから、孤立しやすく、特別な配慮が必要です。そのため、欧米でもこの年代のがん診療は、高齢者中心の成人のがん診療とは別に構築することが望ましいと考えられています。当院は全国7カ所の大学病院を除けば全国で唯一の地域がん診療連携拠点病院と小児がん拠点病院の双方の指定を厚生労働省から受けている医療機関です。そのため、思春期・青年期・若年成人のがん患者さんの包括的がん医療は、容易に成人診療科とも連携がとれる当院の重大な使命と考えています。

3.なぜ、小児がんと小児脳腫瘍なのか

小児脳腫瘍は成人の脳腫瘍同様、これまでおもに成人を対象とした脳神経外科で診療が行われてきています。しかし、小児脳腫瘍は、抗がん剤が有効な疾患が多く化学療法の専門医の関与が望まれること、脳腫瘍では特に問題になる精神運動発達などの成長や内分泌異常の治療などの小児科的診療が必須であることなどの理由により、欧米では小児脳腫瘍の診療は外科手術以外は、小児腫瘍医が中心となって行っています。国内ではまだそのような施設は多くはありませんが、当院は約20年前より全国に先駆けてそのような体制での診療体制を確立し、脳外科医とともに小児腫瘍医を始めとした小児科医が小児脳腫瘍の治療を他の小児がんとともに行っています。また、小児脳腫瘍の腫瘍摘出術は、脳外科手術の中でも極めて難易度が高いのですが、どれだけの腫瘍が合併症なく切除できたのかがその後の生存を決める大きなポイントとなります。小児脳腫瘍の治療をセンター化することでできるだけ多くの小児・青年の脳腫瘍の患者さんに貢献したいと考えています。

4.センターの提供するサービスについて

小児がん医療全般について必要なあらゆるサービスの提供を行いますが、その中でも特徴的なものについて、一部ご紹介します。

(ア) 新しい治療法の開発について

当センターでは積極的に新薬の臨床試験や治験を行っています。現在は神経芽腫に対する免疫療法である抗GD2抗体や分化誘 導薬、小児脳腫瘍に対するペプチドカクテルワクチンなどの試験を行っています。これらは、既存の治療では効果が得られなくなった患者さんを対象としています。

(イ) 心理社会的支援について・教育支援

当院では、すべての子どもたちに教育の機会を提供します。入院後早期にソーシャルワーカーや療育相談室が中心となって、もとの学校と入院中の教育支援について話し合います。小中学校に関しては院内学級がありますので、そちらに一時的に籍を移し、学習を継続します。高校の場合、大阪府の府立高校であれば遠隔授業や非常勤講師派遣事業を利用することも可能です。私学や他府県の公立高校の場合は入院後早期から学校側と話し合いを重ね、より良い道を探っていきます。そして、退院前には復学カンファレンスを行い、スムーズに学校に戻れるように支援していきます。

  • あそびの支援
    幼児にとって「あそび」は成長発達を促すとても大切なものです。当院では、病棟保育士を中心に年齢にあったあそびを提供できる体制を整えています。また、入院中のこどもたちのごきょうだいに対しても、「わくわくひろば」であそびの支援を行っています。
  • 心理的支援
    強い治療を受ける子どもたちやそばで見守るご家族にはこころに大きなストレスがかかることが知られています。当院では、医師、看護師、保育士、教員に加えて、専従の臨床心理士が日常的にサポートする体制をとっています。また、子どもたちにとって大きな負担となる処置や検査に関しては、ホスピタルプレイスペシャリストが子どもたちの年齢や性格に合わせて、あそびを通してストレス緩和を図っています。
  • 社会的支援
    長期にわたる小児がん治療は生活に大きな影響を及ぼします。当院では、専従のソーシャルワーカーが利用できる制度を調べたり、訪問看護の導入などのお手伝いをしています。
(ウ) 緩和ケアについて

当院では病院全体で緩和ケアの充実に取り組んでいますが、特に小児緩和ケアにその特徴があります。当院の緩和医療科は部長を始め、メンバーのうち2人が小児科医です。小児科医の緩和ケア専門医は全国でもほかに1名のみです。小児緩和ケアチームを配置しており、小児科医の緩和ケア医、児童青年精神科医のほか、ソーシャルワーカー、臨床心理士、プレイスペシャリスト、緩和ケア認定看護師などにより構成されるチームが最初の入院時から継続的にからだやこころの痛みを軽くするために関わっています。
緩和ケアはこのようにがん治療の最初から継続的に行われますが、終末期医療も治療チームとともに行います。小児がんの治療成績は向上したとはいえ、どうしても一部の子どもたちは望まぬ転帰を迎えることがあります。当センターでは終末期医療を積極的な前向きの医療ととらえ、そのような子どもたちとそのご家族の生活の質(QOL)を高め、少しでも幸せを感じていただけるよう最大限の努力を行います。

受診・入院の方法

かかりつけのお医者さんからの紹介での予約受診が原則ですが、お困りの場合、急ぐ場合などは当院のがん相談窓口に電話でご相談ください。
医療機関からのご紹介でお急ぎの場合は小児血液腫瘍科医師に直接お電話していただければ結構です。

06-6929-1221(代表)

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