大阪市立総合医療センター,Osaka City General Hospital

TEL.06-6929-1221

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がんゲノム医療について

大阪市立総合医療センターの「がんゲノム医療」について

【患者さんとご家族へ】


「がんゲノム医療」とは、通常の治療に反応せず、手術で取り除くこともできない「がん」の遺伝子を詳しく調べ、遺伝子の変化に応じた治療薬を捜す試みです。最近の「分子標的薬」と呼ばれる抗がん剤はある特別な遺伝子変化をもつがんに良く効くことが知られています。遺伝子を調べれば、必ず治療につながるとは限りませんが、うまく使用できる「分子標的薬」が見つかった場合は、そのままの治療を続けるよりも長期生存の可能性、あるいは治癒につながる可能性があります。
大阪市立総合医療センターは、厚生労働省から指定をうけた全国135(10/1現在)の「がんゲノム医療連携病院」のひとつとして、中核病院である京都大学医学部附属病院と連携し、2018年10月から2種類の「がんゲノム医療」を始めます。

 

(1)先進医療としてのがんゲノム医療

16歳以上で全身状態が良く、その「がん」に対する標準的な治療が既に終わっているにもかかわらず再発してしまい、手術でも病巣をとりきれない患者さんで、主治医が下記にお示しする条件を満たすと認定し、かつ遺伝子検査のための血液とがん組織を検査に提供できる患者さんが対象となります。
通常の診療費に加えて、先進医療のための自費負担が約52万円発生します(先進医療保険などにご加入されている場合は、給付金の対象となります)。また検体を提出されてもがん組織の状態によっては最終的なレポート作成ができない場合がありますが、その場合も同額の金額となります。
先進医療として可能な患者さんの数は全国で限られており、一定数を超えると下記に記載した「自由診療としてのゲノム医療」に参加していただくことになります

 

(2)自由診療としてのがんゲノム医療

上記同様のがん患者さんですが、年齢制限や全身状態の制限がない患者さんが対象です。
自由診療として、自費負担が約90万円発生します(先進医療保険は使用できません)。また検体を提出されてもがん組織の状態によっては最終的なレポート作成ができない場合がありますが、その際も約35万円の費用が発生します。

 

現在までの研究の結果では、半数近くの方に何らかの対応が可能な遺伝子変化が見つかり、約10-20%の方が、実際に治療薬の投与に至っています。

 

(上記費用には、治療のための費用は含まれません)

【主治医の先生方へ】

大阪市立総合医療センターでは、2018年10月より「がんゲノム医療」を開始いたします。

対象となる方の条件により、下記の2種類の異なる「がんゲノム医療」を用意しています。

 

(1) 先進医療としてのがんゲノム医療

(ア) 対象

1) 登録時年齢が16歳以上である。
2) 登録時にECOG Performance Status 0~1である。
3) 病理学的診断によって悪性固形腫瘍と診断されている。
4) 治癒切除不能または再発の病変を有する①または②の腫瘍。

① 原発不明がん
② 標準治療がない、標準治療が終了している、もしくは終了が見込まれる固形がん(原発不明がんを除く)

5) 遺伝子解析が可能な検体が提出できる。

・腫瘍組織

ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)未染色標本

・非腫瘍組織

本研究のために新たに採取される末梢血液試料 [2 mL](当院で採血いたします。)

 

(イ)費用 先進医療として、約52万円の自己負担が発生します。(検査中止の場合も同額の負担となります。)

また、これらに付随する診療(診療料または入院料、検査料など)は健康保険が適用されます。

 

(ウ)ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)未染色スライド標本について

・貴院での病理診断結果を必ず同封して下さい。
・ご提供いただくホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)未染色標本は1症例につき10μの厚さで12枚と病理診断用に8枚をご準備ください。
・未染色標本の作成できないご施設の場合は、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)のブロックをお借りできましたら当院にて必要枚数のスライドを作成後、ブロックは返却させていただきます。
・切り出しはなるべくがん組織の占める割合が大きい部位を選択して下さい。腫瘍含有率は50%以上必要です。
※腫瘍細胞が50%未満でも検査できることがありますが、腫瘍細胞の割合が少ないと精度が低くなります。当院でもHE染色を行い評価いたしますが、検査に適さないと判断された場合、検査できない可能性があります。
・以下のような組織から作成された標本は核酸の状態が悪く検査ができない可能性があります。

1.中性緩衝ホルマリン以外の緩衝作用のないホルマリンや酸性ホルマリンで固定された組織
2.ホルマリン固定時間が長い(48時間を超える)組織
3.ホルマリン固定後5年以上経過している古い組織
4.骨転移の組織
5.過去に受けた放射線治療の照射範囲に含まれていた組織

 

検体の準備はご紹介いただいた医療機関にお願いしておりますのでご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

 

(2) 自由診療としてのがんゲノム医療
(ア)対象 先進医療と同様ですが、年齢制限と全身状態(performance status)の条件がありません。
(イ)費用 自由診療として、約90万円の自己負担が発生します。検査ができない場合も想定され、その場合も約35万円の費用を要します。また、これらに付随する診療(診療料または入院料、検査料など)は自由診療となります。
(ウ)(1)先進医療と同じ

 

がんゲノム医療外来の申込の手順

がんゲノム医療外来をご希望の方は、現在治療を受けておられる医療機関の主治医に、大阪市立総合医療センターで受けたい旨を申し出てください。 その際に、必ず主治医に、当院ホームページ がんゲノム医療についての 「主治医の先生方へ」の欄をご覧いただいてから、準備していただくようご依頼ください。
なお、当院のがんゲノム医療外来は、事前申込・完全予約制で実施いたします。また、未染色スライド標本、またはパラフィン包理ブロックを受診当日に、ご持参いただかないと受診できませんので、ご了承ください。

 

1. 以下のものをご用意ください。

①紹介状(診療情報提供書)

記載内容について:年齢、性別、臨床診断、家族歴(必須)、既往歴、現病歴など

②がんゲノム医療に関わる受診外来 申込書:申込みFAX用紙
③病理組織診断結果
④画像データ(CD)
⑤ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)未染色スライド標本([主治医の先生方へ]の (1)(ウ)参照)
⑥費用

先進医療の場合:約52万円
自由診療の場合:約90万円

 

2.現在治療を受けておられる医療機関からの申し込みのみとさせていただきます。
①②③の資料が揃いましたら、現在治療を受けておられる医療機関から当院の地域医療連携室宛てFAXにて申し込みください。
FAX番号:06-6929-0886

 

3.後日、担当医師と相談日時を調整のうえ、当院から予約日時を連絡いたします。がんゲノム医療外来は、診療枠内では行っておりません。お返事には時間を要します。日時を記載した「がんゲノム医療外来予約票」を現在治療を受けておられる医療機関へFAXでお送りします。
また、対象とならない場合等でお受けできない場合もありますので、予めご了承ください。

 

4.受診日当日は、①②③の原本と④画像データ、⑤未染色スライド標本を持参して、総合案内へお越しください。可能な限り、ご家族様との来院をお願いしております。
がん遺伝子検査の説明をお聞きいただき、検査を受けられる場合は、受診当日に必ずお支払いが必要となります。

検査の流れ(他の医療機関からの患者さんの場合)
受診の手続き ・紹介元の医療機関は、腫瘍組織(スライド標本)を準備し、病名や臨床経過を記載した紹介状と申込書(当院専用)を当院にFAXして下さい。
・受診日は紹介元の医療機関を通して調整し、連絡いたします。
受診
インフォームド
コンセント
・受診日当日は、腫瘍組織と紹介状を持参していただき、総合案内で初診受付を行います。
・当院の担当医師より、がんゲノム医療検査の説明が行われます。
・担当医師の説明内容を踏まえて、がんゲノム医療検査を行うかどうかを検討していただき、
希望される場合、同意書に必要事項を記入していただきます。
採血 ・採血を行います。(先進医療の場合)
・採血量は2ml程度です。
検査費用の支払い ・がんゲノム医療検査にかかる費用のお支払いをしていただきます。
がん組織の確認 ・病理部で、持参された腫瘍組織の状態を確認します。
(組織状態により、新たな採取が必要な場合もあります。)
遺伝子解析
(外部機関)
・腫瘍組織と血液からのDNAを抽出し、次世代シーケンサ―で遺伝子の解析を行います。
報告書送付 ・当院の担当医師のもとに報告書が送付されます。
専門家会議
(ネット会議)
・当院の担当医師と、専門領域の医師や遺伝カウンセラーで構成される専門家会議(京都大学病院)を行い、治療方針を決定します。
結果説明 ・当院の担当医師より検査結果と、結果に基づいた治療選択の説明を行います。
かかりつけ医への
報告
・当院の担当医師は、紹介元の医療機関の主治医に結果報告を行います。

 

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