スペシャリスト達(専門看護師・認定看護師・診療支援看護師)の活動

 

 

当院には、日本看護協会認定の専門看護師・認定看護師、日本NP教育大学院協議会認定の診療看護師がスペシャリストとして在籍しています。
各部署での臨床実践をはじめ、専門性を活かし医師と共同して委員会・チーム活動に活躍しています。

2024年4月現在

認定看護師37
専門看護師7
診療看護師1
がん看護専門看護師

私たちがん看護専門看護師は、がんとともに生きる人が、その人らしく生きること=「がんサバイバーシップ」を支えることを使命に活動市営ます。直接看護を実践しながら、多職種や地域との共同、医療チームとの相談・調整、教育、研究活動に携わり、多くのがん患者さんがよりよい看護を受けられるように取り組んでいます。

急性重症患者看護専門看護師

急性・重症患者看護専門看護師は、生命の危機状態にある患者さんや集中治療管理が必要な患者さんに対して高度な看護を実践し、ご家族を支援します。急変の予防や重症患者さんの未来も見据えた質の高い看護やチーム医療が提供できるよう院内での教育・チーム活動を行っています。

小児看護専門看護師

私たち小児看護専門看護師は、病気や障がいをもちながらも、子どもと家族が安心して療養生活をおくれるように子どもと家族を支えるチームの一員として、質の高い医療が受けられるよう活動しています。また、「子どもの権利を守る」ことを大切に、成長・発達を見据え、子どもが持つ力を引き出せるように支援しています。

精神看護専門看護師

人の心と身体はつながっていて、身体の不調は心を不安定にします。患者さんを心身両面から理解しよりよい医療やケアが提供できるよう、院内の医師や看護師からの相談にのり、精神看護の知識や技術を活かして医療スタッフと連携しながら心のケアを行っています。また、看護師のメンタルヘルスを支援する役割も担っています。

診療看護師(NP)

診療看護師(NP)は、診断・治療につながる病歴聴取、身体診察、検査・治療方針の立案を自律して行い、必要時医師の指示の下、特定行為を含む医療処置や代行オーダーをタイムリーに実施することで、患者さんのQOLの向上や医師のタスクシフト/タスクシェアに貢献します。

がん化学療法(薬物療法)看護認定看護師

現在、日本で使用できる抗腫瘍薬は500種類以上あります。複雑化するがん薬物療法について患者さんやご家族に分かりやすく説明し、安心して治療継続できるよう確かな知識のもと安全な治療管理を使命としています。また、地域がん診療拠点病院としての役割を果たすため、院内教育や地域医療機関との連携もすすめています。

がん性疼痛看護認定看護師

がんによる痛みは、普段できていることができなくなる、眠れなくなる、不安や恐怖心が強くなる、何も考えたくなくなるなど、生活に大きな影響を及ぼします。そのため、がん患者さんやそのご家族が、がんの痛みと痛みからくる悩み事を減らし、その人らしく生きることを、多職種と連携を取りながら支援していきます。

がん放射線療法看護認定看護師

放射線治療はがん治療の3本柱の1つです。放射線治療は予定される治療を完遂することが重要な治療です。有害事象への対処や日常生活工夫など、患者様に合わせたサポートを行い、放射線治療部門・外来部門・病棟部門のスタッフと協力しながら治療完遂をめざした支援をさせていただきます。

感染管理認定看護師

「院内感染を防ぐこと」が私たちの使命です。患者さんが安全に入院生活を送っていただけることを目標に、院内のマニュアル整備、職員教育、院内巡回、情報交換などを通して、感染対策の改善に取り組んでいます。特に、職員全員が「手洗いまたは手指の消毒」ができることを重要視し、周知徹底を図っています。

緩和ケア認定看護師

緩和ケアとは、身体と心のつらさを和らげ、患者さんとご家族がその人らしい生活を送ることができるように支援し、生きる力を支えていくことです。患者さんの気持ちに寄り添い納得できる治療やケアを選択できるように、関連する医療や介護サービスなど多職種と連携し、入院や在宅での療養生活をサポートしていきます。

救急看護認定看護師

救急医療現場における病態に応じた初期対応、災害時における急性期の医療ニーズに対するケアの実践を行います。救急に来られる患者様は、多種多様な疾病や外傷を有した、あらゆるライフステージの方です。また突然の事故や病気で心理的に危機状態に陥りやすい特徴があります。そのような患者様とご家族の支えとなれるよう、日々、スタッフと共に知識と技術の向上に努めています。

慢性呼吸器疾患看護認定看護師

慢性呼吸器疾患認定看護師として、あらゆる健康段階にある呼吸器疾患患者さんが安心して療養生活を過ごせるよう、セルフマネジメント支援を行い、症状緩和や増悪予防に努めています。在宅酸素療法等の導入時には、呼吸器看護外来で継続した支援も行っています。呼吸ケアの質向上を目指したチーム活動、地域と連携した介護予防活動にも取り組んでいます。

集中ケア認定看護師

私たちは外傷や手術後など複雑な病態を呈した生命の危機状態にある患者さんやご家族と向き合い、多職種と連携しながら二次合併症の予防と早期回復を目指した看護を実践しています。また、呼吸サポートチーム(RST)や院内迅速対応チーム(RRT)などのチーム活動を通して、安全で安心できる医療サービスの提供に取り組んでいます。

小児救急看護認定看護師

一次~三次の緊急処置を含めた子どもへの対応はもちろんのこと、子どもの緊急性の評価や心肺蘇生普及啓発や虐待防止、育児不安などがあるご家族への対応、子どもの権利を尊重し健やかな成長発達のため家族も含めた支援などを行っていきたいと思います。他分野、多職種と協力・連携し活動しています。

心不全看護認定看護師

心不全看護認定看護師は、患者さんの心不全増悪因子の評価を行い、病態を踏まえた上で患者さんやご家族の背景に合わせた生活調整を行っています。在宅で過ごす患者さんやご家族の生活状況を把握することが重要であるため、地域の他職種と連携を行い在宅での心不全管理が継続できるように支援しています。

新生児集中ケア認定看護師

新生児早期は胎外生活へ適応するために呼吸・循環動態が劇的に変化し、その適応が順調に経過するように援助する必要があります。急性期かつ新生児の母体外生活適応と成長発達を助けるために、専門的知識・技術を駆使し新生児集中ケアを展開し、質の高い看護が提供できるよう看護職員の相談・指導に対応しています。

摂食・嚥下障害看護認定看護師

摂食嚥下障害の原因は疾患や加齢など様々です。嚥下障害があると口から上手く食べたり飲んだりが難しくなります。嚥下・栄養サポート・口腔ケアチームなど多職種と協働し専門的に嚥下障害の評価、検査、食事内容や食形態の選定、食事姿勢など安全に食べる方法や栄養の摂取方法を検討し、食べる楽しみを維持できるよう摂食嚥下障害看護に取り組んでいます。

糖尿病看護認定看護師

糖尿病患者さんは日々の生活が治療と直結するため、病状や心理状態に沿いながら、その人らしい生活が送れるように、生活調整やセルフケア支援を行ないます。
小児から高齢者まで全てのライフステージにおいて、日々の療養生活の悩みからフットケア、糖尿病透析予防外来など幅広く対応し、チームで支援を行っています。

乳がん看護認定看護師

乳がんは女性が罹る最も頻度の高い病気です。手術の場合、全摘術と温存術のどちらを選ぶか、乳房再建をするかなど様々な選択肢があります。がんの診断後すぐに手術方法を選ぶ必要があり、情報の多さに混乱し不安に感じる方がいます。そのような不安な気持ちに寄り添い、思いに沿った選択ができるようサポートしています。

認知症看護認定看護師

認知症の患者さんは急激な環境変化に弱く、ストレスと感じても訴えることが難しいことが多々あります。そのため病棟の看護師や多職種と連携を図り様々な視点から、認知症の患者さんが何に困り、どのような支援が必要か一緒に考え、安心した環境で入院生活を送ることができるよう支援をしています。

精神科看護認定看護師

心と体は相互に影響しあっている関係にあります。そのため、精神疾患がベースにある患者さんが何らかの身体疾患をもつこともあれば、身体疾患が精神的な変調を引き起こすことで精神疾患を発病することもあります。精神科認定看護師はこのような患者さんがより良い入院生活を過ごせるように、心身両面からアセスメントできる専門的知識をもち適切な看護ケアを提供することを役割としています。

脳卒中リハビリテーション看護認定看護師

当院ではt‐PA静脈投与や血管内治療といった脳卒中急性期治療を行い、患者様の後遺症が少しでも改善するように努めています。脳卒中リハビリテーション看護認定看護師は脳卒中急性期にある患者様の重篤化を回避できるようにケアを行います。そして脳卒中を繰り返すことがないように再発予防の指導を行い、市民に向けて脳卒中予防の啓もう活動を行っています。

皮膚・排泄ケア認定看護師

専門領域は、創傷管理・ストーマケア・排泄ケアです。これらのケアに関する院内外からの相談に応じて、患者さんの状況に応じた質の高いケアができるように活動しています。また、褥瘡ケア・ストーマケア・排尿ケアの3つのチームの中心となって運営管理しています。複数の医師・病棟看護師・薬剤師・理学療法士・作業療法士・栄養士・MSW・医事課と情報共有し、ケアの実践、多職種との調整を行っています。

手術室看護認定看護師

手術医療の進歩は目覚しく、手術の安全性は年々向上しています。一方で、ヒューマンエラーによる医療事故は残念ながらなくなってはいません。手術看護認定看護師は、手術を受ける患者さんの心身への影響を最小限にするための安全管理を役割としています。手術を受ける患者さんの不安を少しでも和らげ、手術をする場であっても安心して過ごしていただけるように日々努力しています。また、手術看護師の役割拡大として、2017年10月から「周術期管理外来」を開設し、入院前から患者・家族との関わりを持ち、入退院センターや各診療科と連携しながら活動しています。

スペシャリスト達(専門看護師・診療支援看護師)の活動風景

  • 外来でのカンファレンスに参加している様子(がん看護専門看護師)
  • 検査結果や治療方針について医師と確認・ディスカッションする様子(診療看護師)
  • 病棟でのカンファレンスに参加している様子(精神看護専門看護師)
  • 毎月、研究相談会も開催しています。(専門看護師全員)
  • がん化学療法(薬物療法)看護認定看護師点滴の投与管理とセルフケア支援の様子
  • がん放射線療法看護認定看護師
    シェル(治療の固定に用いる道具)やパンフレットを使用して説明しているところです。
  • 緩和ケア認定看護師
    看護面談にて、アドバンス・ケア・プランニングを行っています。患者さんの思いに寄り添い、お話を伺います。
  • 集中ケア認定看護師
    患者さんやご家族の心身に寄り添い活動しています。
  • 心不全多職種カンファレンス
    毎週木曜日、多職種で心不全カンファレンスを行っています。
  • 新生児集中ケア認定看護師
    医師と看護師による症例カンファレンス
  • 糖尿病看護認定看護師
    【フットケア】足から全身・生活までを見てセルフケアにつなげます。
  • 乳がん看護認定看護師
    補整下着のご案内をしている場面
  • 認知症看護認定看護師
    認知症ケアサポートチームのカンファレンス風景
  • 皮膚排泄ケア認定看護師
    褥瘡ケアチーム 多職種カンファレンス風景