大阪市立総合医療センター,Osaka City General Hospital

TEL.06-6929-1221

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小児外科

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科の特色

Ⅰ小児外科について

当科の歴史は古く、ルーツをたどると1965年に開設された「大阪市立小児保健センター」(西日本で最も早く、全国でも3番目の公立小児病院)にまで遡ることができます。現在は、17の診療科と4のサポート部門を擁する当院小児医療センターの一員として、年間およそ300名の入院患者を受け入れ、400件前後の手術を行っています。

 

Ⅱ小児外科の対象
当科では、新生児から思春期までの小児の呼吸器、消化器、泌尿生殖器、内分泌系、体表、胸・腹壁にいたる幅広い臓器の外科治療を行います。先天異常の治療が多いですが、腫瘍や外傷、感染なども対象としています。そのほか重症心身障がい児・者の外科治療や移行期患者の診療も行っています。大阪市内はもとより、大阪府下、さらには近隣府県からの患者も24時間365日対応を目指し積極的に受け入れています。

 

Ⅲ重点診療項目

前述のように、当科ではあらゆる年齢の多種多様な疾患を対象とし、伝統と実績に基づいた基本に忠実な診療を日々重ねつつ、現状に甘んじることなく常に最新の知見を貪欲に吸収し、診療のアップデートに努めています。なかでも新生児外科、小児悪性腫瘍、低侵襲手術、小児外科救急を重点診療項目と位置づけ、取り組んでいます。

新生児外科

当科では、年間40件前後の新生児手術を行っていますが、その約半数は出生前診断症例です。重症の先天性横隔膜ヘルニアなどは定期的に開催される周産期カンファレンスで産婦人科、新生児科、小児循環器科、集中治療科、麻酔科など各科と胎児情報を共有し、出産からの治療を計画的に行っています。また、新生児外科疾患のみならず、超・低出生体重児の消化管穿孔や、多領域にまたがる複雑な疾患を持つ患児に対しても、新生児科や小児心臓血管外科、小児脳神経外科などと協力して緊急手術を含めた専門的な医療を行っております。

小児悪性腫瘍

当院は、厚生省が指定する全国15か所の小児がん拠点病院のひとつであり、関西における「小児がん治療の拠点」となっています。近年、多くの小児がんの治療成績は著しく改善しましたが、これは多く診療科やコメディカルが一致協力して行う集学的治療によって達成されたものです。当科も小児がん診療チームの一員として、小児血液腫瘍科、小児脳神経外科、小児整形外科、放射線治療科などと協力し、小児悪性固形腫瘍に対する専門的な医療を行うとともに、化学療法や骨髄移植に欠かせない中心静脈カテーテルの挿入管理なども担当しています。また当院では今年から、外部生殖医療機関との連携のもと妊孕性温存治療も開始しており、当科が手術を担当しています。

低侵襲手術

近年、小児外科でも腹腔鏡や胸腔鏡手術に代表される低侵襲手術の技術的進歩はめざましく、当科でも十分な安全を担保しながら積極的に導入・適応拡大をしています。現在、漏斗胸、虫垂炎、胃食道逆流症、鼠径ヘルニア、高位鎖肛、脾摘などで内視鏡外科手術を第一選択とし、食道閉鎖症、横隔膜ヘルニア、悪性腫瘍、胆道疾患などの新生児手術、高難度手術でも実績を重ねています。また、短期滞在手術の導入も進めています。

小児外科救急

小児では、緊急手術が必要となるような疾患は多くはありませんが、対応が遅れると急激に状態が不良となり、命に関わるものや後遺症を残すものがあります。当院では、小児救急科が集中治療科と連携して小児の三次救急患者を積極的に受け入れていますが、当科も24時間体制で小児外科救急患者を受け入れ、夜中の緊急手術などにも、迅速かつ柔軟に対応できる体制を整えています。

Ⅳ小児外科専門医の育成
日本小児外科学会は、日本全国のこども達がどこに住んでいても質の高い小児外科診療を受けられるよう「小児外科専門医」制度を整備しています。「小児外科専門医」となるには、多数の手術執刀経験はもちろん、学会発表や医学論文執筆などの厳しい基準を満たす必要があり、当科では「小児外科教育カリキュラム」を策定し、経験豊富な2名の「学会認定指導医」が専門医取得を指導・サポートしています。

お知らせ

Ⅰ小児外科患者に関するお問い合わせ(医療機関のかた)

小児外科患者を紹介いただく場合、月曜日から金曜日の午前9時から午後8時までと、土曜日の午前9時から午後1時までは、地域医療連携室(TEL:06-6929-3643)経由でお申込みください。急ぐ必要があると判断された患者の場合は、代表番号(TEL:06-6929-1221)で「小児外科へ」とお伝えいただければ、小児外科スタッフ(佐々木、髙間、三藤)が直接対応します(夜間・休日は小児外科系医師または小児救急医が初期対応を担当することがあります)。

 

Ⅱ小児外科医を目指す研修医、医学生のかた

小児外科医の仕事やキャリアについて興味のある方は、tak-sasaki@med.osakacity-hp.or.jpまでお気軽にお問い合わせください(「匿名のご質問」や「病気や患者さんに関するお問い合わせ」には原則としてお答えできません)。

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