病理部
業務内容
病理部では手術や内視鏡で採取された組織や細胞について臨床検査技師が顕微鏡標本を作製し、病理医に提出しています。
また、細胞診では細胞検査士の資格を有した臨床検査技師がスクリーニングを行っています。
組織診
患者さんから採取された組織を顕微鏡下で観察し、病気の種類や進行具合の判定、治療方法選択のための情報提供を行います。
採取された組織をパラフィンというロウで固めてパラフィンブロックを作製します。パラフィンブロックをミクロトームで2~3μmの厚さに薄切し、切片をスライドガラスに貼り付けヘマトキシリン・エオジン染色を行います。通常、標本作製までに2~3日かかります。
出来上がった標本を病理医が顕微鏡で観察して診断します。必要に応じて、特殊染色や免疫組織化学染色を行います。
ヘマトキシリン・エオジン染色:直腸
自動免疫染色装置
術中迅速診断
手術中に採取された組織が悪性なのか良性なのか、転移があるかどうか、腫瘍の取り残しがないかなどを短時間で診断します。
それにより、執刀医は組織の切除範囲や手術方針を判断します。
術中迅速診断では通常の組織診とは違い手術中に診断しなければいけないため、組織を凍結させて薄切し、標本を作製します。
当院では組織が提出されてから20分程度で結果を報告しています。
病理解剖
治療の途中で不幸にも亡くなられた患者さんのうち、ご遺族の承諾が得られた場合には病理解剖を行います。
病理解剖は、病気の状態や病気の診断と生前の治療効果を判定する目的で行われます。
また、病理解剖させていただいた症例についてはCPC(臨床病理検討会)を開催しており、医学教育にも重要な役割を担っています。
がんゲノム医療
大阪市立総合医療センターは全国に202施設ある『がんゲノム医療連携病院』の1つに指定されています。
病理部では病理医が腫瘍含有率を評価したパラフィンブロックを臨床検査技師が薄切し、検査に提出するための標本作製を行っています。