大阪市立総合医療センター,Osaka City General Hospital

TEL.06-6929-1221

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神経膠腫(グリオーマ)

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特徴

この疾患には以下が含まれます。

  • 毛様性星細胞腫
  • びまん性星細胞腫
  • 乏突起神経膠腫
  • 退形成性星細胞腫
  • 神経膠芽腫
  • 神経膠肉腫
  • 大脳神経膠腫症

脳実質に存在する神経膠細胞(グリア細胞)から発生する腫瘍です。この中には上に示すように悪性度が高いものからあまり高くないものまで色々な種類の腫瘍が含まれています。腫瘍の発生した部位、腫瘍組織の悪性度などにより様々な神経症状を呈します。神経膠腫に対する治療は、第一に開頭による腫瘍摘出術を行って、可能な限り腫瘍組織を摘出し病理診断を確定させます。この際に脳機能を温存しながら徹底的な腫瘍の摘出を行うために様々な工夫をします(術中病理診断、覚醒下手術、術中蛍光診断、術中神経生理モニタリング、ナビゲーションシステムなど)。摘出した腫瘍組織から病理診断を行うと同時に腫瘍組織の遺伝子変異の解析を行い、腫瘍の悪性度評価と化学療法などの治療効果予測などを行います。これらの情報を元に長期的な治療計画をたてて腫瘍の制御を行います。

当院における治療方法

①開頭腫瘍摘出術、②局所放射線治療、③抗がん剤による化学療法、④経過観察、のいずれかもしくはこれらの組み合わせにより治療を行います。神経膠腫では、まず手術による腫瘍組織の摘出を最大限に行うことが最初の目標です。脳に発生した腫瘍を徹底的に摘出する事と、脳機能を確実に温存する事は、互いに相反することですが、当院ではこれらをともに達成するため、覚醒下手術、術中ナビゲーションシステム、術中神経生理モニタリングシステム、術中病理診断、術中蛍光診断、等を使用して手術治療を行っております。摘出された腫瘍組織で病理組織診断を確定させ、また腫瘍組織の遺伝子変異解析を合わせて行い、これらの情報から最良の放射線化学療法の検討を行います。
神経膠腫は、四肢の麻痺や失調症状、失語症、記銘力障害、てんかんなどの神経症状をきたす事がありますが、当院ではこれらの症状に対して、早期から理学療法、作業療法、言語聴覚療法による機能回復訓練を実施します、医療ソーシャルワーカーや地域医療施設との連携の元に早期の社会復帰へ向けた完全なチーム医療を提供します。また、痛み、精神的な不安感、抑うつ症状などに対して緩和医療科、リエゾンチームとの緊密な連携をとって、これらの辛い症状を軽減させるように努めています。

左前頭葉発生の神経膠芽腫を認める、腫瘍は言語野に存在しているため、手術による失語症を来す可能性がある

左前頭葉発生の神経膠芽腫を認める、腫瘍は言語野に存在しているため、手術による失語症を来す可能性がある1
左前頭葉発生の神経膠芽腫を認める、腫瘍は言語野に存在しているため、手術による失語症を来す可能性がある2
覚醒下開頭腫瘍摘出術を行い、腫瘍を全摘出した。術後に失語症は認めなかった。

覚醒下開頭腫瘍摘出術を行い、腫瘍を全摘出した。術後に失語症は認めなかった1
覚醒下開頭腫瘍摘出術を行い、腫瘍を全摘出した。術後に失語症は認めなかった2

左の側頭葉から内側の島回にかけて腫瘍(びまん性星細胞腫)を認める

瀰漫性星細胞腫1
瀰漫性星細胞腫2
瀰漫性星細胞腫3
瀰漫性星細胞腫4

開頭腫瘍摘出術を行い、腫瘍を95%以上摘出した。手術により術前認めていた痙攣発作は消失し、新たな神経脱落症状は認めなかった

腫瘍を95%以上摘出1
腫瘍を95%以上摘出2
腫瘍を95%以上摘出3
腫瘍を95%以上摘出4
覚醒下開頭頭蓋内腫瘍摘出術

覚醒下開頭頭蓋内腫瘍摘出術について

膠芽腫に対する腫瘍治療電場療法

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